
- 末松 信吾
- エス・エヌ・ジー デザイン 代表
- 建築家
対象:住宅設計・構造
さてさて、私のコラムの中では、よく「構造」というキーワードがでてきます。
一般的な言葉としては、「社会の構造」「構造改革」と様々なところで使われています。
それでは、建築における「構造」って一体何なんでしょうか?
地球上では、全ての物体が、例外なく、重力というものと付き合っていかなければなりません。
いわゆる、万有引力の法則ですね。
「全ての物体は、お互いに引き合っている。」という法則です。
例えば、地球は、ものすごい勢いで回転しているのに人間は、宇宙空間に放り出されません。
ちなみに、赤道付近での速度は、時速約1700kmです。
想像するのが難しいくらい速いですね。^^
つまり、宇宙空間に放り出されないのは、お互いに引き合っているからです。
ハンマー投げで、手を離すと飛んで行くのと同じですね。
お互いに引き合っているというより地球が圧倒的にな力で引っ張っているというのが実情です。
ハンマー投げの場合は、ロープが繋がっているので、万有引力をイメージするのは難しいですが、月で考えるとイメージがもう少し簡単だと思います。
月は、りんごのように地面に落ちてきません。
でも、地球の周りをぐるぐる回っています。
つまり、何かで繋がっているからですね。
何も無かったら、当然どこかへ飛んで行きます。
それが、万有引力です。(ニュートン力学的には・・・^^;)
ニュートンって人は、良く気づきましたね。
本当に凄い人です。^^
ここで建築の話に戻します。
人は、雨をしのぐために屋根を作ることを知っています。
そして、風や敵から身を守るために壁を作ることを知っています。
ところが、この屋根を作るには、何かの物体を自分の頭より高い位置に設置しなければなりません。
でも、地球の圧倒的な引力でどうしても地面に落ちてきてしまいます。
そこで、別の物体で支えることで、それ以上落ちてこないように工夫をすることを考えます。
地面と物体の間に隙間を作るために何かを挟んでおくような感じです。
それが、柱や壁というような物体となります。
また、台風のように強い風や雨から身を守る時も、壁や屋根を作ります。
これらの重力や風の力、地震の力、雪の重み等の自然の力に対して、建築物を支え、守っている物体が、いわゆる建築物の「構造」と呼ばれる部分であります。
(後編へつづく)
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