日本の企業だけではない。
文化風習の違いはあるだろうが、私には、アメリカやヨーロッパ諸国の企業もやはり動物に見える。
この否定しがたい現実は「結局のところ、経営とは何なのか?」という問いを私に突き付ける。
経営学は学問としての定義を我々に提供しているが、私はそれに満足しない。
(それはまた、私が『経営理論に依拠した「経営コンサルティング」』に虚しさを覚える所以にもつながるのだが・・・)
思うに、我々は「経営に関する知的概念物」を学者やコンサルタントに頼りすぎているのかもしれない。
学者はアカデミズムの世界で出世するよう「学問を実利的に利用する」し、コンサルタントは「自分の実利」のために「実利を生むための様々な知恵」を顧客に提供する。
とはいうものの、企業経営と実利は離そうとしても離せるものでもない。
また、離す必要もない。
実利を追うことそれ自体は悪ではないからだ。
問題は、私たちが実利に埋もれてしまっており、それに麻痺し動物になってしまっていることだ。
こういう問題こそ、身を粉にして働いている当事者である私たちがきちんと考えねばならないのではないだろうか?
「そんなこと考えても何の解決にもならない」という現実論者もいるだろう。
私だって薄々は感じている。
私たちの現実を現実たらしめている・・・世の中の秩序を秩序たらしめている頂点の力が実利の誘惑に囚われている限り、庶民が何を言ってもどうにもならないのだろう。
でも、そうであっても、問うべきなのではないだろうか。
「本当にこれでいいのだろうか?」と。
(中沢努「思考のための習作」から抜粋)
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