- 馬渕@しあわせデザイン
- 株式会社リブネット・プラス 代表取締役社長
- 愛知県
- 建築プロデューサー
対象:住宅設計・構造
皆さん、こんにちは。「住活アドバイザー」の馬渕@しあわせデザインです。
「建築依頼先をどう選ぶのか?」と言う、私の最も得意なテーマで、
シリーズでお話ししたいと思います。
さて、最初にお伝えしたいのは、次のことです。
建築依頼先を選ぶ基準がわかって、自分の理想の我が家を作って
くれそうなパートナー=プロと出会うことができれば、住まいづくり
の半分は、成功したと言っても過言ではありません。
結婚相手選びでも一緒でしょう。
私の若い頃?(笑)には、女性が男性を選ぶ基準は「3高」だと
言われた時期がありました。
昭和の終わり頃から、平成の初めのことです。
「3高」とは、「身長」・「年収」・「学歴」の3つの要素の高いこと
を指します。それが本当であれば、この3要素の中で、自分に足りない
もの、あるいは得意なもので、「高く」なることを目指せば良いという
訳です。
しかし、浮かれたバブルの時期だったらから、マスコミがこのような
話をさもありそうなこととして、流したのだであって、実際には、
長く一緒に暮らして、人生の様々な課題や喜びを共有するパートナーを
選ぶ条件としては、「精神的なたくましさ」とか「思いやり」とか
「趣味・興味・関心の対象」とか、何しろ、精神的なことが圧倒的に
大切ですよね。
建築依頼先の話に戻せば、会社(相手)を選ぶための基準が、非常に
表面的なことであったり、あるいは選択基準そのものを持つ前に、依頼先
探しを始めてしまう人が非常に多いように思います。
するとどうなるでしょう?
私がコンサルティングした実例を紹介すると・・・、
Aさんは、ある大手企業にお勤めの30代前半。東京大学の経済学部
を卒業された、世間で言うところのエリートサラリーマンです。
家を作るなら、近所の総合展示場に行けば、たくさんの違った種類
のモデルハウス=住宅会社があるのだから、そこで情報収集をして、
話を聞いて、どこかを選べば良い、と思い立ち、出かけました。
特に事前の準備はせず、外観で何となく引かれたモデルハウスとか、
会社名でコマーシャルを思い出しながら、次から次への見学されました。
1日で5社以上回って資料を持ち帰り、翌週も同じように、終日、
住宅展示場でモデルハウスを見学しました。そして、営業マンの話も
たくさん聞きました。
それぞれの営業マンが、自社の良いところを売り込みます。同時に、
他社が自社より劣っていることも聞かされます。しかし、その項目は、
各社によって、バラバラです。
その後、Aさんは、たくさんの会社からの営業訪問に会い、何ヶ月も
「迷子状態」になってしまいます。
「住宅展示場のほとんどのモデルハウスを見たから、後は、自分で
選べるぞ!」と言う目論見は、見事にはずれてしまいます。
何をどう比べて選べば良いのか、まったくわからなくなり、そこで、
初めて当時私が経営していたリブネットの存在を知って、相談に来ら
れたのでした。
どうして、このようなことが起こったのでしょうか?
それは、、、
残念ながら、住宅会社の営業マンは、自社の商品を売るのが仕事で
あり、依頼先を選ぶアドバイザーではないのですね。
住宅展示場の性格は、デジカメを買うために、家電ショップに行って、
その店員に「どれが良いの?」と聞くこととは、根本的に違うわけです。
これに似たお客さまの話は、ホントにたくさんあります。(続く)
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