どこが違うの？

建築家さんなんかに頼んだ家とメーカーハウスってどこが違うんですか？

 なんて聞かれることがたまにあります。

 どこって・・・全然違いますけど・・！

 なんてことは言えないので困ってしまうのです。

そもそも、そこが問題で悩む人はうちなんかにはこない方がいいと思うのですが・・

最近はけっこうそういう人も増えてきました。

そう、住宅メーカーさんや不動産住宅さんなんかでも昨今はけっこうデザイン重視って言うかデザイン指向の高い住宅が出てきています。

我々が見ても・・おっ！・・なんて思う物もたまにはあります。 

とはいえ結局どこかのデザイナーがデザインした既製品なのですが。

では、どこが違うのか？

うーん！困った、どう言ったらいいのか？

そう、全然違う物です。

実際に見てもらうのが一番いいのです。

 が、それもなかなか難しい・・

 だってひとんちですから。

どちらが良いとかどちらが悪いとか、そういうことではない。

 違う物なのです。

どちらかというと、腕のいい大工さんが腕によりをかけて建てた家・・ 

・・の方が近いかもしれません。

そうですね・・

洋服でも吊り物や既製品とオーダーメードやオートクチュールなんかがあるじゃないですか。

オートクチュールってそんなすごい物なのか？

 ちょっと違うか？ 

まあそんなもんです。

ただ、洋服の世界ではオートクチュールは特別な物ですが・・

こと建築の世界ではオートクチュールの方が普通で吊り物の方が特別です。

 そう、たくさんある建築の中で、住宅のみにメーカーハウスという吊り物が存在していて一般化しているだけで・・

 それ以外の建物にはほとんど吊り物はないのです。

 ほとんどがオートクチュールです。

なぜかというと・・

 住宅のみならず、建物という物は・・

 場所も土地も環境も法律も目的も住む人や使う人も住み方も使い方も全てがそれぞれ違う物なのです。

そして、建物という物は・・

 工場でたくさん作って持ってくることなど出来ない物なのです。

ですから、建物という物は・・

 自動車とか家電品とかと違って・・ 

お店で見て選んで気に入って、これくださいなんて買うことは出来ない物なのです。

選ぶのではなく、そこに建てる・・つまり造る物。

 それを、住宅という目的に特化することで出来るだけたくさんの部分を工場で作って、お客さんが目で見られるようわかりやすいよう建てるのがメーカーハウスなどで・・

あくまでもその土地やお客さんのために一つ一つそこに建てるのが我々が建てる建物なのです。

  何かの機会があったら実際に見てもらうのが一番いいと思うのですが・・

 まったく違う物なんです。

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