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対象:お金と資産の運用
今回は株式投資をされている方には常識的に使われている指標の一つであるROEについて比較してみたいと思います。
株式投資におけるROE(株主資本利益率)というのは、企業の収益性を測る指標です。株主資本(株主による資金=自己資本)で、企業の利益(収益)をどれだけ稼げたかを示します。計算式は次のようになります。
ROE(株主資本利益率)=1株あたりの年間利益(EPS)÷1株あたりの株主資本
(1株あたりの利益(EPS)=当期純利益÷発行済み株式数)
計算式より、ROEが高いほど株主資本を効率よく使い、利益を上げていることがわかります。逆に、ROEがあまりにも低い企業は、資金をうまく使えていないということで、会社の存在価値が疑われてしまいます。
株式投資の場合にはこのROEもしくは将来予想ベースのROEの高い経営力の高い企業を買うのが良いと言われてます。
一方不動産投資の場合にはこのROEが高い不動産投資(経営)する必要があります。株式投資が純粋な投資であるのに比べて不動産投資が不動産経営と言ってもよいのは所有者である投資家本人の直接の意志決定がROEに反映するという点です。
株式投資の場合には経営者である他人を評価し、追随して、投資するのに対して、不動産投資は''自分が物件を評価し、独立して、経営する''という点が異なります。
不動産投資の場合も株式投資と同じ式になりますが、表現を変えると次のようになります。
ROE(1物件あたり株主資本利益率)=1物件あたりの年間利益÷1物件あたりの投下自己資金
不動産投資の場合の年間利益を想定以上に大幅に上昇させる事は困難ですので、ROEを上げるのは投下自己資金を下げる必要があります。(例えば不動産投資の収入である家賃を倍にするのは困難ですよね?一方企業の売上が倍になるという事はよくある事です。)
ただ、不動産投資の場合には「ROEが高い≒投下自己資金が少ない(負債比率が高い)」という事に成りますので、高リスクの投資を志向するという事に成ります。
不動産投資の場合ROEが高い場合にはレバレッジが高くリスクも高いと認識する必要があります。そしてこのレバレッジを表す指標がD/Eレシオ(デッドエクイティレシオ)によって示されます。次回ご説明します。
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