- 河野 英仁
- 河野特許事務所 弁理士
- 弁理士
対象:企業法務
- 尾上 雅典
- (行政書士)
- 河野 英仁
- (弁理士)
〜販売済イ号製品がクレーム文言に合致しない場合の判断〜(第7回)
河野特許事務所 2009年11月13日 執筆者:弁理士 河野 英仁
Gemtron Corp.,
Plaintiff- Appellee,
v.
Saint-Gobain Corp.,
Defendant-Appellant.
争点2:物の発明の場合、製造工程の一部が外国で行われていることは考慮されない
被告はガラスパネルの枠への取り付け工程がメキシコで行われており、米国へ輸入する際にはもはや枠が弾性を有さないため特許権侵害が成立しないと主張した。CAFCはクレーム23が方法のクレームではなく、装置のクレームであるため、被告の当該主張は成立しないと述べた。
米国特許法第271条(a)*4は以下のとおり規定している。
第271 条 特許侵害
(a) 本法に別段の定めがある場合を除き,特許の存続期間中に,権限を有することなく,特許発明を合衆国において生産,使用,販売の申出若しくは販売する者,又は特許発明を合衆国に輸入する者は特許を侵害する。
イ号棚の製造が外国で行われていようが、製造時に「一時的に屈折し、その後パチンと嵌め込むために跳ね返る」という構造的特性を有するイ号棚を米国内で使用、販売の申し出、販売または輸入する場合、特許権侵害が成立する。以上のことからCAFCは被告の主張を退けた。
(第8回へ続く)
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