使わない窓 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

野平 史彦
株式会社野平都市建築研究所 代表取締役
千葉県
建築家

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対象:住宅設計・構造

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使わない窓

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設計の作法 大きな木の下の家
実施設計が始まると、他に打ち合わせがなければ、1週間程外に出ないこともざらである。
実は、Allaboutの書き込みをする時間もなかなか取れない。
その位いマニアックに設計に埋没する。

今日は、また、窓の話。

窓(開口部)には次の4つの機能がある。
1)陽光を取り入れる窓。
2)風を取り入れる窓。
3)出入りする窓。
4)眺める窓。

これらは、ひとつの窓でこの4つの機能を満たす事もできるが、
別々に考えても良い。

「大きな木の下の家」は、森の中にあるので、
「蚊が入らない窓」が求められた。
また、施主はエアコン嫌いなので、「風が通る窓」も必要である。

「蚊が入らない」とは、窓を開ける時に網戸を開ける必要のない窓のことである。
しかし、これが可能なのは、引き違い窓、内倒し窓、内開き窓、上げ下げ窓、オペレーター式の辷り出し窓。
 即ち、引き違い窓以外は、「固定網戸」である。

 引き違い窓が最も機能的なのだが、私としては、格好が良くないので、掃き出し窓以外ではあまり使わない。同様に上げ下げ窓もちょっと乙女チックで、雨が入るので使わない。
 内開きも雨の問題有り。

基本的に、急に雨が降って来た時に、家中の窓を閉めて廻らなければならない窓は、できるだけ使わない。


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次回の船橋建築塾は、9月26日(土)です。