地下室の話 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

増井 真也
建築部門代表
建築家

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対象:住宅設計・構造

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地下室の話

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家作りのコツ
最近は狭小地に家を建てることが多い。となると当然必要な床面積を確保するために地下室を作ろうかという話になる。地下室というのは延べ床面積の一定割合が容積率の算定から緩和されるからである。しかしこの地下室、どこにでも作ってよいというものではない。土地というのはその地域によって地下水位がまったく違う。高台の地盤の良いところなどは地下水位が10mくらいあるところもあるし、逆に低地だと2mくらいで水が噴出してくるところもある。地下室はそれがそこにある限り永遠に地下水に浸されている。一方で業者の防水保証はせいぜい10年間だ。10年たったら誰もそれを保証はしてくれない。以前、改修工事を依頼された現場では地下に作られたワイン貯蔵庫が漏水のためカビだらけで入るのもいやな部屋になっていた。結局その家の建て主は今もその部屋を直すことなく、開かずの間となってしまっている。狭小地を購入して地下室を作ろうと考えるならその土地の地下水位をチェックすることをお勧めする。
(早稲田の家の快適な地下室)