- 最上 雄太
- 株式会社イデアス 取締役CEO
- 東京都
- ビジネススキル講師
対象:人材育成
こちらに記載させていただきます。(Q&A文字制限を越えたため)
▼質問と私の回答はこちらです
ご質問内容
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おせわになっております。私は機械系のエンジニアです。「人間力」なる用語をいかがわしく思っており質問させていただきます。なんだかかつてのEQと同様に、人間力セミナーや人間力講座など人間力商法とも言える状況があるのでしょうか?。
私が感じているところ人間力とは、自分でも何を言っているのか解っていないような人が「つまりそれは人間力なのだよ」と何かを説明した気になっているように見受けられます。中には人間力を定義される方もいるようですが、使う人それぞれバラバラです。ちなみに、このAll About プロファイルも人間力が沢山あります。
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%E4%BA%BA%E9%96%93%E5%8A%9B+site%3Aprofile.ne.jp&lr=
・ 人間力の定義とは何なのでしょうか?
・ あえて新しい用語を必要とするほどの斬新な概念なのでしょうか?
・ 人間力という言葉が流行る前はどう対応していたのでしょうか?
先生方、どうぞご教授お願いいたします。
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以下私の回答全文です
研修講師の最上雄太です
・ 人間力の定義とは何なのでしょうか?
・ あえて新しい用語を必要とするほどの斬新な概念なのでしょうか?
・ 人間力という言葉が流行る前はどう対応していたのでしょうか?
いただいたご質問に私なりの見解でお応えさせていただきます。
今後の考えの参考になれば幸いです。
・ 人間力の定義とは何なのでしょうか?
明確な定義はないと考えています。
この言葉を使う人なり、人それぞれのこの言葉への意味づけが存在していると思います。
・ あえて新しい用語を必要とするほどの斬新な概念なのでしょうか?
近しい概念は、古代ギリシャや中国古典の中にもあり、これまで語り続けられてきた人間の性質や能力のことだと思います。
いま「人間力」という言葉が聞かれるのは、「●●力」という流行の一つでもあり
多くは出版やセミナーにおける、キャッチーなネーミングというようにうけとっています。
定義が定まらない名称(不特定名詞といいます)を使って説明するのは相手に不明瞭な印象を与えてしまう可能性があり私自身も注意するように心がけています。特に解釈の幅が広いこのような言葉を使うときには、使う側が細心の注意を必要とすると思います。
しかし言葉の使い方としては、相手の解釈に委ねて広い理解を求めるという手法でもあります。
・ 人間力という言葉が流行る前はどう対応していたのでしょうか?
人間の性質や能力に関する言葉として、なんらかの別の表現をしていたと思います。
これは、現在の人間力の解釈の幅が広いので、限定できかねるところがあります。
いずれ、人の性質や能力に関する言葉です。
もしも今後、「つまりそれは人間力なのだよ」と語る人がいたら
「それはつまりどのような能力なのか具体的に説明して欲しい」と説明を求めてみてはいかがでしょうか?その人なりに考えている、その人が必要と感じている人間の能力についての見解を聞くことができると思います。
言葉の意味は一つではなく、その人の歴史や価値観などが意味づけられています。
ちなみに私自身は人間力という言葉を直接的には使いません。
理由は、解釈の幅が広く、不明瞭であるからです。
人に関係する性質や能力の話をしているときに、「たとえばこれは人間力と表現される場合もあるようですが・・」のように、補足的に使うこともあります。
今回のご質問にお応えすることで
人前で話すことを生業とする人間として、もっと言葉について責任を持ち、より伝わる言葉遣いをしていきたいと思いました。いい刺激をいただけたこと感謝申し上げます。
参考になれば幸いです。
その人に必要なマインドを引き出し、「ぶれない軸」を作ります
株式会社イデアス 取締役CEO/研修講師 最上雄太