
- 島田 千草
- 株式会社ノーメン・ジャパン 代表取締役
- 東京都
- ブランドコンサルタント
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
- 荒井 信雄
- (起業コンサルタント)
こんにちは、ノーメン・ジャパンの島田千草です。
♯9) 不況の時代を乗り越えられるネーミング(後編)
不況の時代を乗り越えられるネーミング(前編)では、あなたの新社名や商品名・サービス名をご自身でお考えになる際の注意すべき点を説明させて頂きました。
今回は、ネーミングのさまざまなタイプとその効用について触れていきます。
描写的なディスクリプティブ・ネーミング
分かり易いが、制限される
参考例として、SHOP99 やトイザラスTOYSRUS
これらのネームは、何をどう扱っているのかすぐ分かる反面、''他分野への進出を検討する際''には、こうした描写的ネーミングでは''難しい''場合もあります。
また、地名ネーミングの場合には、性質上商標法の識別力の如何を問われたりするので、リスクを伴うこともありますが、''地名と識別力のある言葉を組み合わせることで商標登録ができる場合''もあります。また、使用による認知度によって登録が認められる場合もあります。
参考例として、ケンタッキーフライドチキンやサッポロビール
連想的なサジェスティブ・ネーム
暗示しながらアピール、タグラインやビジュアルを上手く使えばかなり効果的である
参考例として、JR東日本の『びゅう』や私たちノーメンが開発したレーザー・レーサーLZR RACER
記号化されたエンコード・ネーミング
強いインパクトが売り
参考例として、R 25や3M、ジャック・バウアーが主人公の海外ドラマ
『24』
一般的に、造語として分類されるネーミングにも、数多くのスタイルが存在します。ここでは、分かりやすいものをいくつかご紹介します。
略語ネーミング
正式名の頭文字をとって並べた略語系ネーミングはコンパクトで扱いやすく、ニックネームのように親しまれやすい
参考例として、ニコン(Nikon)や東陶(TOTO)、マツキヨ、キムタクなども
2つ以上の言葉が合成されたコインド・ネーム
言葉のコンビネーションや融合(フュージョン)が上手く機能していれば、メッセージ性の高いネームングとして評価できる
参考例として、コンビネーションのフェデックス(FedEx)、''フュージョン''されたポラロイド(Polaroid)は、「偏光板(ポラライザー)」と「セルロイド」からの造語です。
ペンタックス(Pentax)は、1952年に発売された「アサヒペンタックスAP」から近年新社名として採用されたましたが、もともと「アサヒフレックス」に「ペンタプリズム」を載せたとの意味からフュージョン系のこのネームが生まれたそうです。
ここで注目すべきことは、開発してから長い年月が経過した現在でも、「ペンタックス」には新鮮なイメージがあるのは、やはりXの力のお陰かもしれません。
Xは、''無限の広がり''や''可能性''と共に、''斬新さ''、''未来''のイメージを想起することができ、ハイテクなどのテクノロジー関連のネーミングでは大変人気の高い文字です。
他にもまだご紹介していないネーミングスタイルがあるのですが、Xではないですが、ネーミングの話は無限大に続きそうなので、本日はこの辺で一旦終了とさせて頂きます。
上述のような異なるスタイルのネーミングも多少意識してネーム開発に挑戦して頂けたら、きっとユニークなネーミングが浮かんで来るかもしれません。
ユニークなネーミングは、その斬新さや特異性から、ターゲットからも印象の深いネーミングとして記憶に刻まれやすく、競合との差別化につながります。
さらに、商標上も描写的なディスクリプティブ・ネーミングよりも障害が少なく、クリアできる可能性が高まります。
最後となりますが、ネーミング探しの素となるアイデアや実際のネーミング案がなかなか数多く出せずにお困りの場合には、ネーミング開発専門家の私どもにいつでもご相談下さい。
例えば、社内開発チームでのブレストのお手伝いも、候補ネームに対するグローバルな言語評価やマーケティングテストも可能です。
グローバルネーミング開発
世界へ挑むブランドネーム・CI開発
株式会社 ノーメン・ジャパン
www.nomenjapan.com