怒りには依存性があるらしい - 性格・コミュニケーションの不安 - 専門家プロファイル

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閲覧数順 2024年04月25日更新

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連日寒いですねー。被害が出ているところもあるようです。みなさま、どうぞ温かくして無理しないようお過ごしくださいね。

 

さて、今読んでいる雑誌『臨床心理学133 怒りとは何か?-攻撃性と向き合う』にとても興味深い記事が載っていたのでご紹介します。「<攻撃依存>の視点から「怒り」について考える 著・村中直人」

 

それは、怒りには依存性があるのではないかという指摘です。

 

たしかに、怒りのご相談に来られる方は、一様にイライラがとまらないと訴えます。やめたいけどやめられない、これって言われてみればたしかに○○依存と同じ構造かもしれません。

 

以下、なるほどと思った箇所を少し抜粋します。

正義感が強く社会規範の順守を重視する人ほど、規律違反を罰したくなる

・他者を攻撃すること自体に報酬性が存在している可能性は高い

・許しがたい他者を目の当たりにしたときの怒りは、個人的な感情の発露としてではなく、「あなたのため」「みんなのため」「社会のため」という認識にすり替わりやすいだろう

・自らの「怒り」に正義の仮面をかぶせることで、抑制が効きにくくなり他者を攻撃することが容易になるだろう

・怒りを否認してしまえば、「私は自分の欲求ではなく、相手のためを思って厳しく接している」と自らを正当化しやすくなる。結果として、処罰行動としての攻撃行動が容認されやすくなるだろう

・人は自分の苦痛を和らげてくるものに依存する(中略)人が何らかの苦痛を抱えているときほど、他者への攻撃に依存してしまいやすくなる

・大切なことは、自分の怒りを怒りとして認識し、引き受けること

 

怒りの感情は否定されやすく、そのため怒りを正当化しようと「○○のために」という正義を言い訳にすることが多いとのこと。また、正当化された他者への攻撃は、ストレス発散にもなるので依存しやすいということのようです。

 

怒りは欲求不満の感情だと言われますが、怒り攻撃に正当性をもたせることで、思う存分怒りを爆発させることができるわけで、それが普段ストレスがたまっている人にとってやめられない依存性をもつのは当然と言えば当然です。 私は怒りに関する本を2冊出していますが、怒りを正当化して否認し依存するという認識はありませんでした。でも、ここ数年学んでいるハラスメントの問題のなかで、加害者には自覚がないことが多く、むしろ根底には被害者意識があって、自分の加害行為を正当化し自分の非を認めにくいということと通じると思いました。 最近、自己正当化という言葉をよく見聞きします。イライラが強い人は正義感が強く、NOを言えない、まわりが悪くて自分は被害者だと思っている印象があります。私もそうでした。でもそれは、自分のネガティブな部分を認められない、自己犠牲のがまんをしすぎ、責任を怖れている、自信がないということの裏返しだと思います。 自分の非や弱さを認めることができ、無理だと思えば断るなど自分の言動に責任がとれれば、わざわざ自分を正当化する必要もなく、まわりに振り回されることもありません。 今回は、「正義感から罰することは自己正当化しやすく、その快感に依存しやすい」「怒りの否認」がポイントだと思いました。 攻撃依存とは新しい学びでした。これだから心理は奥が深くておもしろい。アンガーマネジメントを身につけたい方はぜひカウンセリングをお試しください。お待ちしています
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