訪問介護事業におけるヘルパーの移動費～介護保険最新情報vol.912

こんにちは！介護経営コンサルティング・介護施設紹介「株式会社アースソリューション」の寺崎でございます。

先日、介護保険最新情報vol.912が、厚生労働省より発出されました。

その内容とは、訪問介護事業におけるヘルパーの移動経費についてです。

簡単に申しますと、「利用者様への支援を目的とする移動は労働そのものである」ことを、各事業所に徹底させるという内容です。具体的には、移動は労働なのであるから、それを報酬に反映させなければならないことを、事業所に再度徹底させることを強く求めています。

これは、随分前から当然のように言われていることです。

しかしそれが、いまだに徹底されていない。

そういう事実が全国的に散見されていることから、今回の通達に至ったということ。

労働者への法令遵守をいい加減しっかり行わないと、最悪事業所はつぶされてしまいますよ。

近年では、介護労働者の権利意識も強くなってきて、労基署や行政に駆け込むケースは非常に増えています。

また、労働問題を専門とする法律事務所も増えています。弁護士先生も近年では苦戦しているケースも多いですから、こういうニーズのある案件を多く拾っている傾向があります。

いかに、事業所のコンプライアンスに関する意識がまだ浸透しきれていないかが、浮き彫りになっております。

介護報酬が、自分たちが満足できるにまで引きあがらず、文句をいう事業者は多い。

その気持ちはよくわかります。

しかし、文句を言う前に、そういうブラックな事業所がいまだに存在している事実に、もっと目を向けるべきなのではないでしょうか。

業界全体で今一度襟を正し、ブラックなイメージを完全払拭させない限り、その先はないように思います。