コロナ禍で迷走するサラリーマン大家【不動産投資の曲がり角】 - 不動産投資・物件管理全般 - 専門家プロファイル

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コロナ禍で迷走するサラリーマン大家【不動産投資の曲がり角】

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コロナ禍で迷走するサラリーマン大家

コロナ禍で緊急事態宣言が出されてから、あらゆる業種、業態で大きく影響が及んでいます。

中でも、首都圏の不動産業者では営業自粛で、街中の店舗では一人で対応に追われています。

そのため、賃貸や売買も取引は相当数減少しており、今後、どれだけ影響を及ぼすかは計り知れないものです。

コロナで家賃滞納者が続出か?

不動産を賃貸に出している大家、特に、サラリーマン大家の大半は物件をローンで購入しているため入居者からの家賃が返済の原資になっています。

その入居者も、ここにきて家賃が払えない状況になるケースが散見されるようになりました。

特に、比較的賃料が安価な物件ほど家賃の滞納が増えていると聞きます。

いずれ、こうした家賃滞納は今後、増えていく傾向になろうかと思われます。

「うちはサブリースで家賃保証してもらっているから大丈夫」なんて思っているサラリーマン大家も多いかと思いますが、万が一、サブリースを運営している不動産業者が倒産や破綻をしてしまうと家賃の支払いは滞ることになるので注意が必要です。

例えば、スルガスキームで話題になったシェアハウス破綻のスマートディーズと同じことが自分にも起こるというわけです。

そうなると、自身の家計も脅かすことになり、安易に考えていると、とんでもないことになります。

こんな事例があります。

サラリーマンのBさんは病院に勤務するドクター、投資マンションを複数戸保有しています。

購入した経緯は同僚のドクターで節税したほうがいいと勧められて、投資マンションを買い始めたといいます。

すべて、借金でその総額は約1億3千万円、年間で140万円の持ち出し金が発生しています。

 

本人は今まであまり気にせず、節税できるからいいだろうという感じで安易に考えていました。

ところが、このコロナ禍で自分の投資内容を検証してみて、実態はとんでもないことになっていたのに気がつくのです。

自分では持ち出し金はあるのはわかっていたそうですが、まさか月に10万円以上も持ち出し金があるとは思っていません。

これには理由があります。

家賃はローンの返済口座に入金されるのですが、ローン返済日と家賃の入金日にはそれなりのタイムラグがあるため、一時、お金が通帳に残っていると思ってしまうのです。

そのため、自分の投資は上手く行っていると錯覚をしてしまうのです。

Bさんは、結局のところ年間で130万円以上の持ち出し金があり、すでに3年間で約400万円の累積赤字となっていました。

所得税の還付金でその四分の一程度は回収していたのですが、それでも約300万円の累積赤字となっており、何のための投資なのか後悔の念となっています。

このBさんの投資案件の場合、賃料は年間で約500万円収入がありますが、ローン返済は約550万円もあり加えて、管理費や修繕積立金、固定資産税などの年間経費を加えると約630万円もの支出が発生します。

仮に、家賃保証が頓挫すると、この支出金を丸々手持ち金で支払う格好になります。

そうなると、自分の給与収入の過半をこの支出に充てることに・・・

これでは、明らか自己破産等の道を歩むことになってしまいます。

購入当初はこんなことは全く想定していないのですが、それが現実を帯びてしまうことになります。

その結果、物件を売ればいいと思うのですが、不動産は今日明日でお金に換えられません。

換えられたとしても、ローン残債を上回る金額で売れるとは限りませんし、ましてBさんの場合、大半は新築物件のため、売却できたとしても戸あたり数百万の持ち出し金が必要なります。

このように、新築物件を市況より高値で掴まされたサラリーマン大家は八方塞がりになります。

 

リスク回避の第一歩は??

こうした最悪の自己破産を回避するには、複数戸の物件を売却して保有物件を序次に減らしていく必要があります。

一気に全戸売却するという場合には、ローン完済に伴う持ち出し金が必要になるので、手元資金がない人にとっては現実的ではありません。

そこで、まずは収支条件の悪い物件を選別して、売却していく物件の順番を決めていきます。

また、持ち出し金も想定しながら、併せてサブリースの解約をしていくように算段します。

特に、サブリース解約には半年程度かかる場合もあり、自身のサブリース契約書をよく確認して対処法を吟味していきます。

 

家賃保証のデメリットはないのか?

家賃保証はこうした時期には安心感はありますが、体力のないサブリース業者は倒産に追い込まれることになるでしょう。

サブリース業者の倒産は、大家にとっては非常に面倒なことになります。

本来、大家は借り手の名前など、直接の賃貸借契約であれば把握することができます。

しかしながら、サブリースの場合は大家がサブリース会社との賃貸借契約だけのため、サブリース会社が第三者に転貸する転貸人の把握は難しいのです。

したがって、入居者がどんな人でどこに勤務してなどの情報は到底知り得ないのです。

仮に、サブリース会社が頓挫してしまうと、大家は入居者が誰かを把握して直接の賃貸借契約を結び直す必要があります。

場合によっては、本来の家賃をもらえずサブリース賃料しかもらえないという場合もあります。

 

このように、家賃保証やサブリースはいったん頓挫すると非常に面倒なものになります。

まして、不動産賃貸業のことはサラリーマン大家には知る余地もなく、だれかを頼ることになるでしょう。

結局、先ほどのBさんは自己破産のリスクを回避するために、サブリース契約の随時、解約と物件の売却を1戸ずつ進めることになりました。

 

自分の仕事が手に付かないほど煩わしく不安材料が多い、

このマンション投資を「一刻でも早く終わらせたい」というのが本心でした。

 

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