安心して暮らすことを大切にしたい。 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

増井 真也
建築部門代表
建築家

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対象:住宅設計・構造

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安心して暮らすことを大切にしたい。

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けんちくの現場にて
施主のWさんは、以前私が設計した住宅を取材してくれたライターさんである。Wさんからは家作りに当たって以下の10か条のテーマをいただいた。
・仕事場と生活の場を隔絶したい。
・日当たりを楽しみたい。
・家族が集まりながらも各自過ごせる居間。
・体調がすぐれていないときに休ませてくれる寝室。
・調理、食事を大切にしたい。
・ゆっくり本を読みたい。
・気が向いたときにピアノを弾きたい。
・新品の家よりアンティークが似合う家に済みたい。
・家族共有の本棚が欲しい。
・必要になったら、机と収納と寝場所を用意できる最小限の子供室。

一生に一度の家族のための一大事である住宅。
しっかりとした構造のもと、安心して風雪、地震から守られて暮らしたいと誰もが思うはずである。
時とともに味わいが生まれ、柱に付いた古い傷を見るたびに家族の成長を思い出せる、そんな質感。
光や風の流れを感じて、ゆったりと暮らすことが出来るおおらかさ。
ささやかな自然を取り込み、家での暮らしにひろがりを与えてくれる庭との関係。
暮らしの中の豊かな要素を、しっかりとした構造の建築のなかで安心して体感できること、これが設計のテーマである。
材料はローコストの要素に当てはまるものの中から、先のテーマに会うものを選び出して使用している。
セルフビルドを取り入れ、コストのコントロールを行いながら、自然素材をふんだんに取り入れ、心地よい空間となるよう留意した。