- 川尻 秀道
- ラウンジグループ株式会社 代表取締役兼CEO
- 東京都
- MBA留学と起業のプロ
皆さんは「ドナルド・トランプ」という人からどんなことを連想しますか?
●大富豪
●不動産
●自信家
●毒舌
●成功者
様々な言葉を連想できそうですね。
政治の腕前は未知数ですが、現時点で言えることはビジネスで失敗から成功まで様々な経験をしてきている実業家であるということです。
これから厳しいビジネスの世界を生き抜いていくMBAを目指す人がこのトランプ氏から学ぶことができることも多くあると思います。今回はそんなドナルド・トランプ氏の語録です。
■ドナルド・トランプ語録。厳しいビジネスの世界で生き抜くために。
1.Winning is everything — there are no ‘participation’ trophies in the real world.
「勝ちこそすべて。リアルの世界には「参加賞」はない。」
「オリンピックは参加することに意義がある。」
こんな言葉を小さい頃に学校で習った記憶はありませんか。
その他、「勝ち負けはすべてではない。」「気持ちでは勝っていた。」など。
これらの言葉をすべて否定するのがこのトランプ氏の言葉です。
またトランプ氏は、こんなことも言っています。
“If I don’t win, I’ll consider this a total and complete waste of time”
「勝たなければ、それはすべて時間を無駄にしたということである。」
実にアメリカらしいと言えばアメリカらしいですよね。結果を出さなければ何を言ってもいい訳にしか聞こえません。
まさにビジネスの世界を生き抜いている人の言葉です。
MBA取得後、このような考えを持ったビジネスエリートでひしめく国際ビジネスの世界に飛び込んでいくことになります。
ビジネスの世界ではそれこそ、勝ちこそすべてです。市場に新規参入したからと言って「勇敢だ。」と誰かが褒めてくれるわけではありません。
頑張っただけでは、社員や家族に飯を食わせることができるではありません。ライバルからシェアを奪い利益を上げていかなければ社員や家族が路頭に迷ってしまうんです。
「勝ちこそすべて。リアルの世界には「参加賞」はない。」
この言葉に賛成反対はあるかもしれませんが、勝たなければ、結果を出さなければ生き残ってはいけないのがビジネスの世界です。MBAを目指す人たちはこのようなシビアな世界に飛び込んでいくということを心に留めておきましょう。
2.Your product or service will never appeal to everyone.
「商品やサービスは全ての人にアピールできるわけではない。」
トランプ氏は自分自身がアメリカ国民全員に受け入れるわけではないことを十分に知っていました。
特に彼の場合は、熱狂的なファンとアンチと両極端でしょう。トランプ氏はそれを十分に認識したうえで大統領選を戦ってきました。
あの過激な発言を通じて、「とにかく今のアメリカを変えたい。」「一か八かで何かをやってくれる人に期待する。」と考えている人たちの層だけに向けて、受け入れられるプレゼンテーションをしたんです。そうすることで一気に人気を獲得することに成功しました。ビジネス用語でいう「STP(セグメンテーション、ターゲッティング、ポジショニング)」ですね。
ターゲット層にウケる演説をしたことで、彼らの心に響き、大統領選に勝利しました。総得票数では、ヒラリー氏のほうが上でした。にも関わらずトランプ氏が勝ったのは、落としてはいけない州の票は確実に獲得していったからなんですね。
ビジネスでも一緒ですね。
欲張ってすべての人たちをターゲットにしてアピールしても、あなたの話は誰も聞いていません。
それよりも、たとえば「30代前半の女性向け」「静岡県民限定」など絶対に逃してはいけない層がある場合は、その層だけに呼びかけた方が結果としていい成果を挙げられる可能性が高くなります。
3.Confidence is king.
「自信は王様」
大統領選でのトランプ氏は誰が見ても自信に満ち溢れていましたよね。
彼は100 %の自信を持って大統領選に臨んでいました。もしかしたらその自信はパフォーマンスだったのかもしれませんが、それでもその自信が支持層を安心させ結果的に大統領選に勝利することができたんです。
こんな風にも言っています。
I’m, like, a really smart person.
「私は、何て言うか、、とても頭がいいんだ。」
あなたの会社を想像してみてください。もし社長が社員の前で「自分は自信がないんだけれど、、」「これが本当に正しいのかよく分らない、、、」なんて言っていたら聞いている社員は不安になりますよね。自信が行動を変えて行動が結果を変えるんだと思います。
だから、「自信は王様」なんです。
4.You must establish your brand early in the game.
「ゲームでは自分のブランドを早々に立ち上げなければならない。」
トランプグッズに「Make America Great Again」ハットというものがあります。
「Make America Great Again」という文字が刺繍された帽子です。
「アメリカを再びグレイトにする!」、トランプ氏はこんなキャッチフレーズでセルフブランディングを行っていったんです。
オバマ氏にもキャッチフレーズありましたよね、「Yes, we can.」
安倍晋三首相の「アベノミクス」もそれに近いものがあります。
キャッチフレーズで民衆にインパクトを与え印象に残るマーケティングをしているんです。短く分かりやすい言葉を多くの人の頭の中に刷り込ませることで、市場にそのメッセージが浸透していくんですね。ビジネスの世界で企業理念を社員に浸透させる場合や、新商品を市場にアピールする際も大変重要な要素です。
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