外国債券を対象とする投資信託の基準価格の上下動 - 資産運用・管理 - 専門家プロファイル

吉野 充巨
オフィスマイエフ・ピー 代表
東京都
ファイナンシャルプランナー

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対象:お金と資産の運用

柴垣 和哉
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2024年04月25日更新

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外国債券を対象とする投資信託の基準価格の上下動

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資産運用の原則 外貨建て商品について
外国債券を対象とする投資信託で、痛手を蒙った方が大勢いらっしゃいます。
債券は償還まで保有すれば、元本割れが無い商品として紹介されることが多いので、不思議に思われている方のため、基準価格の上下動について主たる原因を掲載します。


1.保有する外国債券の資産残高を円換算で表示した場合、為替変動により保有資産残高が上下します。
例えば、債券を1単位 100ドル保有していた場合、昨日1ドル95.23円の円換算では9,523円になります。今日、1ドル94.67円になった場合には、円換算では9,467円です従って56円の下落です。

2.債券は日々売買が行われ、価格が付いています。
これから金利が高くなると予想する人は安く購入したい要求が出ますし、低くなると予想すれば、額面が高くなっても良いと考えます。
債券を構成する要素は、額面と利率です。額面100ドルで利率(クーポンといいます)が5%/年の場合、この債券の所有者は、1年間で5ドルの利息を得ます。
しかしながら、市中金利が低下して、利息が4ドルでも、この債券が欲しい人は、この債券を101ドルで購入します。
一方市中金利が高くなり、6ドルで他の商品から利息を得られるのであれば、この債券の価格は99ドルで無ければ売れません。
このように、売買が行われていますので、発行時債券100ドルを保有していれば、評価額は101ドルになったり99ドルになったりします。
これが基準価格に日々反映されます。

3.投資信託は日々購入する方と売却・解約の注文を受けています。
購入する人が多ければ市中から債券を買い、売却・解約する人が多ければ債券を売却します。このため2.で構成される価格で売買が行われるので、損失が出たり、仕入れした債券の価格が残高に組み込まれるので日々保有する資産の仕入原価が変わります。

4.上記のように市場から購入したり売却したりしますから、売買手数料などのコストが掛かります。これは資産から日々払い出されます。

5.内部コストが引かれます。
投資信託は日々信託報酬が掛かります。これを引いた後の価格が基準価格として表示されます。

以上の要素で、外国債券を対象とした投資信託の価格が変化します。

従いまして、4.5が少ないファンドが、投資家にとってより良い成果を挙げることが多くなります。