ライフプランの作成方法［インタビューコラム］

ライフプランに必要な3つの要素

―――改めて、ライフプランを立てたいと思います！

「簡易な方法もありますが、〝あなたのライフプラン〟をしっかりと立てるためには、3つのものが必要です。『ライフイベント表』『キャッシュフロー表』『バランスシート』です」

ライフイベント、キャッシュフローの順で表を作成

―――作成に順番はありますか？

「最初にライフイベント表、その後でキャッシュフロー表を作成しましょう。ライフイベント表については前回お話した通りです。キャッシュフロー表とは、収入、支出の推移を『見える化』するものです。大きな流れだけでなく、年単位の収支も把握するためにライフイベント表が欠かせません。

キャッシフロー表の作成は、ライフイベント表と同様、家族の年齢を年次に従って記入することからはじめます。最低で20年間、通常は40年の推移を確認します。
そして収入を記入します。所得、副収入、年金の予想額、さらに、退職金や不動産の売却、配当収入などを必要に応じて記入します。

続いて、支出。基本生活費、人生の3大イベントである結婚・教育・住宅、ライフイベントを見越した特別費が主な支出です。

作成時、ポイントが2つあります。

住宅ローンは別項目として記載しましょう。支出の中でも特に大きなものなので、家計への影響をしっかり把握しなければいけません。
書き出しは前年度からスタートしてください。前年度の収入と支出を入れることで、最終の貯蓄額の確定値が出せます。

記入が終わると、プラスになる年とマイナスになる年があるのがわかります。資金繰りが難しい時期、恒常的な赤字はないか確認しましょう。目的のためにマイナスの年があることは悪いことではありません。日々の生活を楽しみ、生涯を通して資産にあった豊かな生活ができることが理想です」

最後に作成するバランスシートについて

―――バランスシートはどんなものですか？

「現在の資産と負債、純資産を確認できます。住宅ローンなど大きい負債がある場合、バランスシートを作成することでキャッシュフロー表では見えなかった問題が見えてきます。

まずは、資産の部である、現預金、財形貯蓄、株式、投資信託、そして養老保険や学資保険などの金融資産を記入します。不動産、自動車、貴金属も資産です。

次に負債を確認します。住宅ローン、クレッジットローンや教育ローンなどです。資産の部から負債の部を引くと純資産がわかります。万が一この金額がマイナスの場合、将来に向け手を打つ必要があります。3つの表を作成し、夢へのロードマップにしましょう」
バランスシートのサンプルを示します。
ご自身の資産で作成にチャレンジください。


インタビュー／文・岩﨑美帆

文責

FP学会会員 吉野充巨

ファイナンシャルプランニングと投資助言で人生設計から資産形成までサポートする保険や投資信託等金融商品を販売しないフィーオンリーのアメリカ型ファイナンシャル・プランナー≒独立系顧問料制アドバイザー。


【保有資格】
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP®
日本証券アナリスト協会認定　プライマリー　プライベート・バンカー
宅地建物取引主任者　(東京) 第188140号
(公財)東京都防災・建築まちづくりセンター登録まちづくり専門家
登録ロングステイアドバイザーロングステイアドバイザー