対価無しで病気は治らない

「そんな考えだと病気を治すのは難しいだろうな。」色々なお話を聞いていて、時々感じることがあります。
それは、対価無しで、つまりなんの労力やお金を使わずに、病気を治してほしいあるいは治るだろう。
と考えている人たちです。
本人はいたって真剣なのでしょうが、どこか他人事であったり、厚かましさを感じることがあります。
病気という状態に陥って、そこから回復させようとするのは、体にとっては大仕事です。
例えば、痛風の疑いがあるのにお酒を止めない、体を休ませない。では、何かお金を払うことで、効果的なサービス、製品を購入して、労力をお金で買うかといえばしない。
これで病気が回復すると考えるのは、そもそも大いなる勘違いだと思います。
ましてや、ガンなどの大病になった場合。
そもそも回復する見込みが低いので、努力しても報われない可能性が高い。
とはいえ、労力を惜しまずに勉強したり、良いと思うサービスや製品にトライすることで、うまく回復する可能性は上がることがあります。
絶対ではありませんが、可能性が出てきます。
そんな状態にも関わらず、タダで何の努力もせずに、なんとかならないかという人がいます。
残念ながら、というか、当たり前ですが何ともならないです。
対価を払わずに、一つしかない大切な命を助けてもらおうというのは、虫が良すぎます。
神様だって呆れるでしょう。
こういったきついことを書くには理由があります。
それは、過去に私の親戚のご主人(正確には内縁の夫？)がガンになった時に、とても不愉快で後味の悪い体験をしたからです。
医師から余命宣告され、手の施しようがないと言われました。
そこで、私の父親に気功してほしいと親戚を通じて連絡がありました。
当然、親戚の頼みなのでお金のことは言わずに、２日に一度くらいのペースで気功をしていました。
また、本人には指もみを一日中やるように言いました。
すると二ヶ月くらいしたら、明らかに顔色や体調も改善してきました。
今まで手の施しようがないと言っていた医師が、検査結果をみて「これなら、抗がん剤が使える。」と、言いだすくらい改善が見られました。
この間、２日に一度ペースで気功をしていました。一切お金はもらっていません。
ガンの人に気功をすれば、治療側も邪気を大量にもらうため、リスクもありますし、体を回復させるために時間と労力がかかります。
そこで、親戚が持ってくるのは、パチンコで取った景品のお菓子だけ。
感謝の言葉もほとんどありません。
あまりにひどい態度に、一区切りついたこともあり、「タダでやるのはここまで。きちんと結果も出たし、時間も労力もかかるから、ちゃんとお金を払って。」
父親がそう言ったところ、あれほど来ていた気功に一切来なくなりました。
そして、家でやるように言っていた指もみも一切やらなくなりました。
経過も何も連絡がなくなりました。
後で知りましたが、ガンで仕事も解雇され、やることが無いと毎日パチンコ屋に行っていたそうです。
再就職の努力もせず、自分でできる指もみもやらない。
結果的に、二ヶ月経過したところで、突然亡くなりました。
この時ほど、私の家族全員が後味が悪く、徒労に終わったと感じたことはありません。
その上、気功を頼んできた親戚は、気功を途中でやめたから主人が亡くなったと逆恨みしていることが、言葉の端々から伝わってきます。
このような対価を払わず、労力も惜しみ、自分だけ得しようとすれば、結果的に大きな損をするのは自明の理です。
私だけでなく、両親も怒りを通り越し、呆れるしかありませんでした。
これに似たことは、そこら中で起こっています。
結局、対価無しで病気は治りません。対価を払っても、そもそも治るかわからないです。
それでも、チャレンジしなければ良い結果は得られないと思います。