良い英語学校の見分け方 - Reverse Engineering

Big John Math Series をengineer したRobert McMillan が、日本に未だにはびこるいわゆる「英語学校」を　reverse engineer してみました。

Reverse Engineer とは、すでに出来上がっているものが出来た元々のアイデア、目的、方法などを突き止めて行くプロセスです。

クリティカルシンキングそのものですね！

「英語学校」が出来た目的とは何で、どんな部品（内容！）があり、それはどんな効果を生むためにデザインされたのかを探検してみましょう。

まず、「超良い英語学校」が存在するとしましょう。

それはどんな学校？

#1) ６ヶ月で英語が流暢になる。

かな？

しかし、これは科学まったく無視もいいとこです。

外国語を習得するには長い長い年月がかかります。

ということでこれはあり得ません。

ということでこんなことを売り物にしている学校は削除しましょう。

#1はなし。

「あれぇすぐに流暢になると思って通ったのにって？」

あらら。　　では、次に進んでみましょう。

#2) 「良い学校」とは楽しい学校であること。

親がガミガミ言わなくても、子供が自分で行きたがる学校。

これなら科学に反してませんね。

学ぶことは楽しくなくちゃ！！

しかし、そんな学校ありますかねぇ。　調べてみましょう。

“母親”たちの噂話ではなく、子供たちから直接。

「英語学校」が終わる頃に張り込んでいて、出てくる子供たちの表情を観察してみるのがベストの方法かも。（ストーカーと間違えられないように！）

生き生きした表情で出て来たら、まず「楽しい学校」でしょうね。

では、「英語学校」Reverse Engineering #3。

#3) テストの点数を上げてくれる

それは最高！！

でも、どうやって？

A) テストの内容を丸暗記させる？

B) 言語の４つの大切なスキル(reading, writing, speaking, listening) を教える？

A) はテストの成績を上げるかも知れませんが、面白くない！（#2に違反しています。）

B) は英語自体の能力を上げ、テストの成績も上げ、そして楽しい！

さぁ、今度は。

その学校に通ったらどんな子供になるか！です。

A) テストの成績はいいけどブスッとして表情の乏しい子

B) テストも出来、英語を話す能力もあり、気持ちが健康で感じのいい子

その「英語学校」に通うことでどんな子供にしたいのか？

どうですか？

#4) 「良い英語学校」は英語の文化を教えます。

言語は、単に「単語」だけを並べたものではありませんよ。

文化を理解していない英語がTシャツに書かれていると、Native Speaker は大笑いします。

文化を理解していない漢字刺青を見て、日本人が笑うのと同じです。

「単語」を並べたら自動的に「英語」や「日本語」になるのではなく、その後ろには深い意味があることを教えるのが「良い英語学校」です。

#5) 教師が生徒を「学びたい」気持ちにさせること。

良い先生は「教える」よりももっとたくさんの事をしてくれます。

良い先生は、学ぶことはいかに楽しいかも体験させてくれます。

好奇心を持ちワクワクすることで、みんなは成長するんだと励ましてくれます。

３０年経っても生徒たちが覚えていて、それを自分の子供に話してやれることを教えてくれます。

学校では、算数・国語・理科・社会と、課目はバラバラでつながりなく教えられています。

しかし、「学ぶ」ことはすべて深くつながっているのです。

英語もすべての学問分野の理解なしではわかりません。

「良い英語学校」では、今習っている英語の向こうに見えている大きなものを感じさせてくれます。

もっと学びたいと思わせてくれます。

フィンランドの国は、このことにずっと前から気がついていたようです。

OECDの行う世界レベルテストではフィンランドの子供たちは常に高得点を取っています。

勉強することの向こうに大きな未来をみているんだと思います。

あの超お金持ちのBill Gates もこのことを知っています。

A Big History Project という教育プロジェクトに自分の財産を投じています。

A Big History Project とは、多様な課目をひとつにまとめて教えることで、生徒たちの興味を喚起する、アメリカで始まっている新しいカリキュラムです。

さて、あなたの子供が通う「英語学校」のReverse Engineering では何が明らかになったでしょうか。

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カナダの小・中・高校の教育課程を基にした指導をしています。
クリティカルシンキングの基本が出来た生徒は「カナダの小さな町での留学・ボランティア」で自分本来の能力を発揮中です。
Super World Club（大澤眞知子、Robert McMillan）