- 黒木 昭洋
- コーチ
- BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ
対象:コーチング
人間は「自分ができる」と思ってしまう生き物です。
これは脳科学的にも言われていることです。
たとえばある筆記テストをした後に、「自分の点数は平均点以上だと思いますか?」と聞くと、たしか80%くらいの人が「平均以上です」と答えるそうです。
この「自分ができる」というマインドは、とても大切なのですが、時には自分の成長を阻害する要因になると思います。
なぜそうなるのか?それを考察してみましょう。
自分でないといけないの功罪
皆さん仕事の中で、これは自分でないとできない、自分でないといけないと思っているものありませんか?
その責任感、マインド素晴らしいです。
本当にその仕事に自信や誇りを持っているのでしょう。
・自分がいないとチームの売り上げが上がらない
・自分がいないとチームが回らない
・自分がいないとお客様が困ってしまう
などこのような気持ちで仕事をすることはとても大事なことです。
それは心からチームのことを思ったり、お客様のことを思ったり、大好きな仕事のことを思ったり、から来ることでしょう。
それではタイムフレームを少し長くとってみましょう。
1週間、1ヵ月という時間軸から、半年、1年、3年と長い時間軸で見たときに、その仕事は「自分でなくてはいけない」のでしょうか?
会社や組織の成長という視点で考えた時にはどうでしょうか?
自分のキャリアという視点で考えた時にはどうでしょうか?
自分でなくてはいけないというマインドが、かえって成長に蓋をしてしまっている錯覚にとらわれないでしょうか。
「自分でなくてはいけない」というプライドが、「自分は変わりたくない」「自分はそこから動かなくていい」ということと置き換えられるようなマインドだと要注意です。
「自分でなくてはいけない」という「全能感」の危うさ
先日、コーチからこのようなアドバイスを受けました。
「黒木さんが、チームのために『自分でなければいけない』という気持ちは素晴らしいです。ただその全能感が、メンバーの成長や自分の成長を阻害しているかもしれませんね」
つまり「自分でなくてはいけない」ということは、
・その物事をいつまでも他の人に任せられないということ
・自分が一番できているという謙虚さのかけらもない気持ち
・素直に周りを頼れていないという頑固さ
こういった臆病さの裏返しであるということに気がつきました。
「自分でなくてはいけない」というマインドが、メンバーの自分で考えるマインドを奪い、メンバー自身が成長する機会を奪ってしまっているという非常に危険な状態です。
人の成長は、
・できるようになったから任せるのではない、任せるからできるようになる
・できないことにチャレンジするから、できるようになる
というところに本質があると思います。
そのためには「自分でなくてはいけない」という「全能感」を捨てて、「自分はできない」という謙虚な前提にたち、物事に取り組むことが大切なのではないでしょうか。
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