会社の歴史に違いがありますし、創業者の思い入れや業界の慣行など、色々な要素が複雑に絡み合って、会社の仕組みが作られています。このことを考えるきっかけとなったのは、NHK会長に就任した籾井勝人さんの「辞表を預かったことで理事が萎縮するとは思わない。一般社会ではよくあることだ」発言です。
彼の言う一般社会とは、日本の企業社会のことでしょう。NHKの理事とは、一般企業では取締役のことです。サラリーマン時代のわたしは、取締役になることはなかったので、友人、知人の取締役経験のある人に聞いてみました。8人聞いて、1人だけ会社の業績が急速に悪化したとき、辞表を用意するよう求められたようですが、他の人は辞表を求められることはないようです。
人間、自分の勤めていた会社の仕組みは、どこの会社にも同じようにあると思いがち。ところが、どこも特殊な例であって、ビジネス社会はそんな特殊な例が集合して、一つのビジネス社会になっています。企業の会計システム一つとっても、歴史の長い会社ほど仕組みは違っています。特に大手企業出身者ほど、同じと思い込みがちです。
そう考えますと、起業するときには、無自覚的にそれまで勤めていた会社の仕組みや慣習を改め、自分なりに今の時代にあった仕組みを考えるべきです。起業する前の自分のビジョンを明確にして、従業員の人たちがやりやすい仕組みを導入すること。特に、生産性と作業効率に関しては、よく考えてムダを極力省くことです。
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