- 野平 史彦
- 株式会社野平都市建築研究所 代表取締役
- 千葉県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
大きな屋根は夏場の日射を遮り、冬場の暖かい日射しを取り入れる絶好の装置であるし、何よりも土や漆喰でできた吸水性の高い壁や障子戸など水に弱い部分を雨水から守る必要があった。
現在、そうした問題から解放された家は、より自由な形態を手にしている。
しかし、だからと言って、デザインのためのデザインであってはいけない。
ゴルフ場のフェアウェイに面して、「襟巻きトカゲ」と名付けられた立ち上がった壁が特徴的なこの家は、道路からの視界を一度遮り、家に入った途端にゴルフ場の景色が室内に溶け込む、そんな演出が形になっている。
でも、あだ名が付けられた家、というのも悪くない?
(NewHouse 05-10掲載、HOME MAKE「タタミの魅力 和室のすすめ」掲載)