最高裁 昭和57年10月19日 リース料請求事件 - 民事家事・生活トラブル全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
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田中 圭吾
田中 圭吾
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閲覧数順 2017年11月19日更新

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最高裁 昭和57年10月19日 リース料請求事件

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相続

最高裁 昭和57年10月19日 リース料請求事件

金融法務事情1011号46頁

【判示事項】 ファイナンス・リース契約が公序良俗に違反せず、割賦販売法の脱法行為ではないと認められた事例

【判決要旨】 原審認定の事実関係のもとにおいては、本件のリース契約が公序良俗に違反しまたは割賦販売法による規制を免脱しようとする脱法行為として無効であるとは認められない。

【参照条文】 民法90条、割賦販売法6条

 本件は、リース会社が利用者の債務不履行を理由として、ファイナンス・リース契約を解除してリース物件を期間満了前に引き揚げて、未払リース料金の支払を求めた事件である。原審判決に対して、当事者双方から上告し、リース会社の上告に対するものが前掲の最高裁昭和55年(オ)第1061号事件の判決であり、利用者の上告に対するものが本判決である。

 上告人の利用者は、上告理由として次の三点をあげる。

 (1) 原審は、本件リース契約を有効と認めるが、ユーザーは、リース物件の所有権を永久に取得せず、リース会社はリース物件の修繕補正の義務を負わず、リース会社に不当な利得を保留される余地を残し、ユーザーに解除権を認めないことによって、過重な負担を負わせる可能性を残している。よって、リース契約の成否については、慎重な法的規制を行ない、ユーザーに苛酷な立場を強制しないような法解釈を行なう必要がある。

 (2) 仮に、本契約が成立したとしても、リース会社の利益は暴利行為ともいえるものであるから、本契約は、公序良俗違反として無効である。

 (3) 本契約は、割賦販売法六条の規制を免脱する脱法行為である。

 原審は、ユーザーの公序良俗違反の主張を、リース取引の実体を正解しないものとして斥けているが、本判決も、原審が認定した事実関係のもとにおいては、公序良俗違反等の事実は認められないとして、上告を棄却した。

 契約の一部には問題となる点があるとしても、本件のようなファイナンス・リース契約を、全部無効と解する者はおそらくいないであろう。