新人店長は「伝えるミーティング」をしてはいけない - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター

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対象:人材育成

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新人店長は「伝えるミーティング」をしてはいけない

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「さて、今日は、来月から始まるフェアの説明をします。本社から送られてきている資料を基に説明をしますので、しっかりと聞いて理解して下さいね。ミーティングの最後には理解度を確認するテストをするからね。」

店舗ミーティング、スタッフ会議、朝礼・・・こういう集まりで、伝達事項をきちんとスタッフに伝えることはとても大切です。きちんと伝えて、きちんと理解してもらわないとフェアやキャンペーンは上手く行きません。

しかし、現場のミーティングを見ていると「一生懸命に伝えて」はいるものの「全く効果的ではないケース」が多く見られるのです。

店長が使う伝達資料については、本社の担当者も、かなり気を遣って作成しています。文字だけではなく、表や写真やイラストやなどで、目的や手順も詳しく解説されています。にもかかわらず、実際にフェアやキャンペーンは期待通りに成果が上がらないことがよくあります。キャンペーンが始まってから店舗を見てみると、なんだか説明したことと違った方法をしていたり、POPはディスプレイされていても、スタッフは気にも留めていなかったり・・・悲しくなるシーンをよく見かけるのです。

店舗ミーティングでは、店長が資料を使って一生懸命に伝えています。冒頭の店長のようにミーティングの最後にスタッフの理解度を確認するためのテストをしたりもしているところもあります。でも、結果は・・・・

なぜこのようなことになってしまうのでしょうか?
それは店長が「伝えるミーティング」をしているからです。そんなことを言われても、伝えなきゃあならないことを伝えているのに・・・とあなたは思うかも知れませんが、一生懸命に伝えて、短期的に彼らがそれを記憶しても、それだけでは翌日すっかり忘れてしまいます。テストなんかされたら、なんだか馬鹿にされているようで信じられていない気分がしてかえって逆効果なのです。

ひとは、誰かから指示されたことってそんなに深くは心に刻み込まれません。自ら「想う」ことでないと真剣には取り組めないのです。フェアやキャンペーンは、本社が考え企画したものです。ここで既にギャップがあります。しかし、「お客様に喜んで頂きたいという気持ち」は本社も店舗も同じはずです。ですから、「同じ気持ち」をテーマにして「どうすれば『このキャンペーンを上手く使って』お客様に喜んで頂けるか?」について、ディスカッションをするのです。そうして、本社が企画したフェアやキャンペーンを「自らお客様のために活用するフェアやキャンペーン」にしてしまうのです。自分達で考えたモノになると、誰もが真剣に取り組みます。

店長が店舗で行うミーティングでは、この「しなくてはならないことを伝える」ではなく「自らの想いをかき立てる」点が全くありません。それでは、誰も真剣に取り組みません。

フェアやキャンペーンを上手く使い売上げを伸ばしている店長は、ミーティングではこんな風に言っています。
「さあ、来月からは始まるキャンペーンは、とても面白いものを本社が用意してくれたわよ。でも私たちは、お客様に喜んで頂くために、この企画をもっと良い物に育てちゃいましょう!私たちのお客様への気持ちがこのキャンペーンに乗っかれば、お客様の満足度もググーンと上がるわよ!さあて、じゃあ、どうやったらもっと喜んでもらえるか、みんなで考えましょう!」


「伝える工夫」以上に「考えさせる工夫」
つまり・・・

「しなくてはならないことを伝える」ミーティングでは無く、「したいようにするために気持ちをかき立てる」ミーティング!!

是非あなたもチャレンジしてみて下さいね。
スタッフ達の眼の輝きが違いますよ!!

 

 

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