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対象:お金と資産の運用

柴垣 和哉
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2024年04月25日更新

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資産運用を始める

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”資産運用を始めよう”と思っても、何から手をつければよいのか。
資産運用の考え方の基本である資金を管理する方法を考えてみましょう。
資産は、「安全性」、「流動性(換金性)」、「収益性」の3つのバランスを考える必要があります。

1.資産運用の準備


資産運用を始める際に、まず、ご自身の資産の現状を把握することが第一歩となります。銀行などに預けているお金、生命保険、株式や債券などの有価証券(買付けた時の価額でなく時価で評価しましょう。)などをすべて洗い出してみてください。プランを立てる前に、まず手持ちの”材料”を調べるのです。その際に、借入金やローンの条件(金利や返済期間など)を確認するのも大切となります。
次に、洗い出した資産を色付けます。資産を「使う時期」や「使う目的」に合わせて分類します。

【資金の色分けのイメージ】

使用時期  1年未満
色分け   生活費
資金の性質 必ず使うことが分かっている支出
      流動性 ◎  安全性 ◎  収益性 ×

使用時期  1〜2年
色分け   予備資金
資金の性質 いざという時のための資金
      流動性 ◎  安全性 ○  収益性 △

使用時期  2〜5年
色分け   予定資金
資金の性質 住宅の購入、子供の学費などの資金
      流動性 ○  安全性 ○  収益性 ○ 

使用時期  5年以上
色分け   運用可能資金
資金の性質 老後の資金、子供の学費などの資金
      流動性 ×  安全性 ○  収益性 ◎

2.資産運用の3つのポイント


 資金管理のポイントは、「流動性(換金性)」を軸にすることです。何年後に使う予定の資金なのかをはっきりさせて、その期間に対応させて「収益性」と「安全性」のバランスを取るのが効率的です。色分けした資産は、運用期間によって、この3つのポイントのバランスの取り方を示しています。

例えば、1〜2年以内に使う予定のある資金を株式投資で運用することはできません。短期的には価額が下落して元本を割ってしまうリスクが高いためです。
その反対に、10年、20年も先の老後資金などを、「安全だから」といって金利の低い預金に寝かせておくことはできません。物価の上昇で金額は同じでも実質的な価値が目減りすることがあるからです。5年以上先に使う資金は、「収益性」を重視して運用する必要があります。
「使う時期」、「使う目的」という資金の性質にあわせた商品を選ぶことが大切です。

※流動性:
いつでも買える、いつでも売れるという意味での売買のしやすさ。
※収益性:
投下した資金に対するリターン。その商品の過去の実績から、将来の期待される収益に関する情報をある程度予測することができます。
※安全性:
投下した資金が損なわれないこと。「元本割れしないこと」や「突然紙切れになってしまわないこと」など。

3.流動性、収益性


「流動性」は、いつでも買える、いつでも売れるという意味での"売買のしやすさ"です。預金やMMFなどは流動性の高いものの代表です。
「収益性」と「安全性」が満足のいくものでも、買いたい時に買うことができ、売りたい時に売ることができないと、リターンが“絵に描いた餅”ということになってしまいます。売買しようとする時に、どの程度の制約があるかは、押えておきたい大切なポイントです。

「収益性」は、投下した資金に対するリターンのこと。その商品の過去の運用実績から、将来の期待されるリターンをある程度は予測できます。
過去の実績(過去3年間をめやすに。)を調べてリターンの原因をつかみます。たまたま相場で追い風が吹いていたのかもしれないし、商品の仕組みが優れていたのかもしれません。その原因がつかめれば将来のリターンに対する期待をより確かなものとできます。

4.安全性


安全性は、投資した資金が損なわれないことです。「元本が割れないこと」や「突然紙切れになってしまわないこと」など。
この安全性は、「信用リスク」と「市場(価格変動)リスク」という2つのリスクに分けて考えます。

(1)信用リスク


信用リスクは、投資先の会社などが倒産するリスクのことです。ある会社の株式を持っている場合に、その会社が倒産したら、配当金はもちろん、投資した資金も返ってこないと思ったほうがよいでしょう。このような事態を避けるために投資対象の信用リスクのチェックが大切です。
取引している銀行や証券会社が万一倒産した場合に、購入している商品がどうなるかを、チェックしておくことも大切です。銀行が破綻すると、原則的には預金は元本1,000万円とその利子までが保障されます。
投資信託の場合は、販売会社・運用会社・信託銀行のうちどれかが破綻しても、換金することによりその時の価額で全額が引き出すことができます。

(2)市場リスク


商品が、経済や市場環境の変化により価額がどのくらい変動するかというリスクです。
例えば、預金の場合は、金利の増減はあるものの、ほとんどの場合預けたお金が大幅に増えたり減ったりすることはありません。これは「市場リスク」が小さいということです。反対に、株式の場合は、価格が何倍にも増減することがあるので「価格変動リスク」が高いといえます。

5.まとめ


リスクとリターンは表裏一体の関係です。大きなリターンを望むならば、大きなリスクを覚悟しなければなりません。ローリスクでハイリターンの商品は特別な事情がある場合を除いてありえません。     
「収益性」、「安全性」、「流動性」の3つのバランスをとっていくのは、「使う目的」、「使う時期」によって色分けした資産ごとに、どれだけのリスクとリターンを配分していくかを決定することが大切だからです。
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