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 パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の来日公演が日本各地でおこなわれました。

世界最高峰の吹奏楽団であるギャルドは日本の吹奏楽界にとって多大な影響を与えました。

初来日は1961年。演奏を聴いた人からは「迫力のある演奏」「パイプオルガンのような荘厳なサウンド」などと言われ、伝説の演奏会として今でも語り継がれています。

当時の日本の吹奏楽といえば学校で部活動での吹奏楽が中心で、プロフェッショナルの演奏家が奏でる吹奏楽は衝撃を与えました。

以降の日本公演ではドビュッシーやラヴェルなどのフランスものやバッハの「トッカータとフーガ」のようなオルガン曲を吹奏楽版に編曲した作品を中心にプログラムが組まれ、この演奏に魅了された音楽人達はギャルドのサウンドを目指すようになりました。

 

 今年で創設165年を迎えたこの楽団はフランスのパリ音楽院の出身者、しかも優秀な成績を修めた演奏者で、現在楽団員はおよそ90名が在籍しています。

楽器編成は日本で主流な編成とは異なりサクソルン属が多く使われています。

大雑把な言い方ですと楽器のベルが正面に向いていない楽器が多く使われており、そのため音の指向性が上や横に向かうため広がりのあるサウンドになります。

決して大音量で迫力に頼った演奏するための編成でないことがわかります。

 現在の日本の主流な編成はアメリカの、それもイーストマン・ウインド・アンサンブルで指揮者のフェネルが作り上げた約50人での編成になっています。

現代ではアマチュアでの一般(社会人)の吹奏楽団では50人をはるかに超える人数も多くあり、アメリカ型ではない編成の団体も見られます。

 

 今回の来日公演には行かれなかったのですが、私がギャルドを初めて生で聴いたのは学生時代。

記憶が確かならばオーチャードホールだったと思います。

一番印象の残っているのはムソルグスキー作曲「展覧会の絵」です。

大人数なのでさぞかし大音量で迫力のある演奏が聴けるだろうと予測していましたが、実際に演奏を聴いてみて驚いたのはそのサウンドの美しさでした。

ひとりひとりの奏者の音色が完成されており、当然ながら全体のバランスも整っていて、終曲の「キエフの大門」ではホールの中が透明感のあり柔らかい響きで包まれていたことを覚えています。

パワーではなくエレガントという言葉が当てはまるでしょうか。

「これがギャルドのサウンドか!」

を体感した一時でした。まさにフランスのエスプリ。

 

 ネットで検索してみると今回の来日公演を聴きに行った方の感想が書かれたブログもいくつかあり、それを読みながら次回の来日時には行きたいと思っています。

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