広間・小間・立礼茶室/使い勝手と予算で考える - 住宅設計・構造全般 - 専門家プロファイル

堀 紳一朗
忘蹄庵一級建築士事務所 代表
東京都
一級建築士

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対象:住宅設計・構造

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広間・小間・立礼茶室/使い勝手と予算で考える

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設計の方法

3階建てコンクリート造の戸建て住宅の1階で茶事ができるよう、寄付待合を兼ねた玄関、中庭と南庭の二つの露地庭、八畳下座床の広間、四畳向切りの小間、立礼席としても使える土間、水屋を組合せました。


 茶室で使う畳は京間畳といって関東のものよりも大きく寸法も決まっています。これは炉縁の大きさや茶道具を置く位置などが畳の大きさや畳目で決まっているからです。茶室をつくるときの注意点はこの京間畳にすることが出来るのか、それとも木造住宅の柱の間隔に合わせて関東間の畳に納めることになるのかがあります。次に炉の位置、床の間の位置、主客の動きなどお茶やお茶事が出来る間取りを考えることになりますが、住宅にお茶室をつくるのであれば居室としての使い勝手を考慮することもあります。


 茶室は木材や左官材、石材などの自然素材や床の間や天井、建具などに細やかな納まりがあるため通常の部屋に比べて予算をかけることが出来ますが、どれだけ予算をかけるのかは茶室を持つ人が決めることです。茶室も茶道具の一つと考えてご自身にふさわしい空間を設計者や施工者と相談しながら決めていきましょう。


 施工額については規模にもよりますが、コンクリート造の建物に写真の茶席の内装工事をした際は坪あたり80万円台となりました。

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