また、経済が成長する国の通貨は相対的に強くなる傾向がありますので、新興国の通貨は今後価値が上がる可能性があります。一方、外国債券への投資には債務不履行(デフォルト)や為替変動などのリスクが伴いますが、新興国を投資対象とする場合はとりわけて、先進国に比べて政治・経済情勢が不安定であるため、取引の停止などによって大きな価格変動が発生するだけでなく、投資した資金が回収困難になる可能性も高まります。
新興国債券への投資については、一つの国、一つの通貨に投資を集中すると万一のとき大きく損失を膨らませる可能性があります。リスクを分散するという観点で、複数の国、複数の通貨への分散投資が大切です。
投資信託を活用するのも有効な方法です。分散投資しやすいという商品の性格があります。投資信託のもう一つの性格は、運用のプロが各国の政治や経済状況を分析し、投資の対象や比率を組み替えるということです。新興国の場合、投資に有用な情報が伝わりにくく、個人のレベルでの投資判断は難しいものがあります。これを運用のプロに任せることによって、難しい情報の分析、投資の対象や比率の組み替えなどの手間を省くことができ、リスクを軽減することができます。
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このコラムの執筆専門家

- 佐々木 保幸
- (京都府 / 税理士)
- 税理士法人 洛 代表
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