「店長キラキラ化大作戦」⑥「ありがとう」で気持ちを繋ぎ続ける - 各種の人材育成 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター

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対象:人材育成

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「店長キラキラ化大作戦」⑥「ありがとう」で気持ちを繋ぎ続ける

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「なんだか、新しいマネジャーは、信頼できそうな気がするね。」
「そうだね。私たちが動き始めたことについてほめてくれるし、小さな事でも感謝できるようになったしね」

新任マネジャーが着任して1ヶ月が経ちました。
担当店舗10店舗のスタッフ不足状況には大きな変化はありませんが、彼が「未来の理想をほめ」「ありがとう。を習慣にする」作戦を続けた結果、店舗には少しずつ変化が生まれてきました。

最初の変化は、店長からの報告が増えてきたことです。
以前は、マネジャーが聞かないと、なかなか報告をしてくれませんでした。原因は、過去のマネジャーが、報告するとそこから説教が始まるから、それがイヤで報告しなかったというものでした。

このチェーン店では、店長が、閉店後に売上げ報告を携帯メールでマネジャーに報告するようになっていました。しかし、このエリアの店長は、それが嫌で嫌で仕方が無かったのです。売上げが前年を超えているときは未だ良いのですが、下回ったり、閉店時に売れ残りの商品があったりすると、マネジャーからお叱りの電話が掛かり「何でなの?」「まじめにやってる?」「もっとしっかり売ってよね!」と口うるさく言われ続けたので、いつしか店長は、売上げが悪いときは自分から報告はしなくなっていたのでした。
一日の最後に、ガミガミ叱られるのってイヤですからね。
さらに、前任マネジャーも、報告が無いときに、しつこく報告を求めるようなことを徹底しなかったために、「よい報告だけする」「よい報告だけ聞く」という習慣が付いていたのです。

新任マネジャーは、「ほめる」「感謝する」のシンプルなふたつの行動で、徐々に店長の心の壁を取り除いていきました。小さなことでも必ず「ありがとう」を店長に言いました。マネジャーも「ありがとう100回」を率先垂範したのです。その結果、店長は「このマネジャーには、きちんと事実を報告しても良い様な気がする」「このマネジャーは、話を聴いてくれる」と思うようになり、次第に「このマネジャーは信頼できそうだ」と思うようになって行ったのです。

そうして1ヶ月、店長の方から、売上げがかんばしくないときでもきちんと売上げ報告が入るようになってきたのです。マネジャーは、厳しく叱ったり、店長に迎合して機嫌を取ったりはしていません。ただ、自ら「未来の姿をほめる」「ありがとうを1日100回言う」ということを習慣付けただけなのです。

「未来をほめる」のと「ありがとう100回」をし続けると、する側にもされる側にも一種の責任感が生まれます。
「未来をほめる」側は、まだまだ出来ていなくても、チャレンジし続ける姿からきっとそうなることを期待してほめます。だから、相手の未来の姿に共感し、心から期待していなくてはほめることが出来ません。しかも、ほんの少しずつでも理想に近づいていることを確認しなくてはなりませんので、しっかり見ないとほめられないのです。
「なんとなく」「適当に」ほめることは出来ません。責任をもってほめるのです。

この姿勢は、ほめられる側に必ず伝わります。(いい加減にほめても、いい加減さは伝わりますけどね)
「ありがとう」も同様です。小さな事でも、どんなことでも相手のとののコミュニケーションのタイミングで全てに「ありがとう」を言うと、ずっと長時間「感謝」で繋がっているような気持ちになります。
信頼関係を構築するには、相手に関心を持って、繋がり続けることが大切です。

こうして、新しいエリアは、店長もマネジャーもお互いに少しずつ繋がりを意識できるようになり、店長からの報告に対して説教したり、ダメ出しをしたりしていた前任マネジャーとは比較にならないレベルで、信頼度が高まっていったのです。

冒頭の言葉は、店長同士の会話です。店長達は、新しいマネジャーが、どんなことをするのか?自分達をどうしようとしているのか?果たして信頼して良いものかどうか?店長同士で、連絡し合っています。
着任から1ヶ月。店長達は、新しいマネジャーに対して心を開き始めたのです。

でも、これだけでは、未だ何も解決はしていません。
店長は、自分達のお店のスタッフ充足率を上げていくために、具体的な行動を取らねばなりません。
次回からは、新任マネジャーが始めた「次の作戦」についてお話しします。


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