自分とは何か？

自分というものが何なのか考えたことはありますか？

何をもって自分と言えるのでしょう？



みな生まれてから名前を付けられ、「自分」というものを大切にしながら生きてきています。

だけれども、その「自分」というものが、あなた自身を縛り付ける要因になっていることもあるんですね。



「自分はこういう人間だ！」

と、思い込みながら生きています。

そして、大抵の人間は謙虚でいるように見せても、心の奥底では自分ほど凄い人間はいないと思っています。



自分があるから悩み、苦しみ、怒りが出てくるわけです。

自分というものは本来、自由の別名でもあるのに、いつからか不自由になってしまっているんですね。

本当はこの世に自由などというものは一切無いのですが、人間は自分の思い通りにしようと自由を求めて生きていくわけです。



人より多くのものを得ようと、財産や地位や名誉というものを求めて生きて…。

それで幸せになれないことは、もうわかっていることなんですね。

自己啓発のセミナーなど、私もよく参加していたことがありますが、啓発するべき自己なんていうものは、どこにも無いんです。



みな環境の奴隷であるのに、どこに凄い人間がいるのでしょうか。

役職が高いから偉いわけでもなく、お金を沢山稼げるから凄いわけでもなく…。



常に新々生滅している人間というものは、流れる水や燃え盛る蝋燭の炎と同じで、大河を流れる水流の一滴の水にしか過ぎません。

水というものは四角い器に入れられたら四角くなり、風に吹かれれば波立ち、重力に逆らって上に流れることもありません。

四角い器に入れられたのに丸くなろうとしたり、風や重力に逆らおうとするから辛くなるわけですね。



いや、自分はこうだから…と、自然に逆らおうとするから苦しくなるだけなんです。

自分というものは一切無し！

それが心の底から解った時、本当の意味で自由というものが得られるんです。

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