大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「日本の大学で英語を専攻するのは賢明な選択ですか?」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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日本の大学で英語を専攻するのは賢明な選択ですか?

- good

留学 大学・高校正規留学 2020-11-06 06:40

「英語を使う仕事がしたい!」と単純に大学で英語専攻を選ぶ傾向がまだありますね。

今、そしてこれからの時代に必要なスキルとしては全く時代遅れの選択です。

 

【質問】 

カナダ高校留学後、日本の大学で英語を専攻しようと思っています。

でも、よく考えると本当に賢明な選択かどうかを悩み始めました。

 

英語専攻だと英語関係のことしか学べないですね。

アドバイス下さい。

 

【回答】

 

Good question!

実は、日本の大学に未だに外国語学部があること自体がとてつもなく時代遅れだと思います。

 

現在の世界の企業が、特にパンデミック後の就職事情では、言語など2〜3ヶ国語を使えるのは当たり前。

〈英語+母国語+あと1言語〉を不自由なく運用でき、その言語を使い自分の専門スキルを使った仕事が出来る人材。

しかも、それにプラス:

1)高いコミュニケーション能力

2)クリティカルシンキングスキル

3)Interpersonal Skill(人間関係に長けていること)

がトップ3として求められています。

 

外国語だけを学んでも、自分の専門知識としては大した役にはたちません、残念ながら。

日本の学校で外国語を教えるか程度の選択肢しかないかも知れません。

というより、就職時には単に「英語がちょっと他の人より得意です」程度のプラスにしかならないと思います。

私が雇う立場なら、まず専門分野を確立している人材を選びます。

中途半端な言語能力だけ持っていても、使える場所がありません。

 

まずは企業が求める、或いは自分に一番適した専門分野を極めること。

そして、それと同時に、自分の専門分野を母国語+英語+もう一カ国語で運用出来ること。

これが生きがいを持って仕事を楽しめるために必須の技能です。

 

例えば、国連で働きたいとしましょう。

その時点で国連が必要としている分野の学位が必須です。

しかも大学院の学位です。

そして、その専門分野を英語と母国語で運用出来ること。

これが最低必要な資格です。

もう一カ国語の能力があれば、更に良いです。

 

単純な疑問です。

例えば英語を学ぶのになぜ日本の大学に学費を払いますか?

英語圏で実際に毎日英語で生活し、大学で勉強し、専門分野を英語で学ぶことがない限り、本当の言語能力はつきません。

「英語ごっこ」程度の言語能力で止まってしまいますよ。

 

日本中に何百万人もいる「ちょっと英語が得意です」程度のスキルのために、わざわざ外国語学部に学費を払うのは無駄に思えます。

 

そもそも外国語学部が日本に出来たのには理由があるのを知っていますか?

戦後、まだまだ途上国であった日本に外国資本を呼び込むためには、英語のある程度わかる人材要請が必要でした。

そのため、外国語学部なるものがモコモコと登場。

そこを卒業した学生は、外資系の会社に採用されて行きました。

 

しかし、実際の仕事はというと、秘書であったり、英語で電話応対するだけであったり、英語での通信作業の便利屋とか、昔の国際電話オペレーターなどの職種でした。

会社の中枢というより、脇役として採用されていた時代です。

 

そんな時代から70年経ちますが、今、外国が日本をどう思っているか?

日本への投資、支社設立の一番大きな障害は「日本人は英語が出来ない」だそうです。

未だに「外国語学部」なるものが乱立している日本なのに。

 

ということは?

外国部学部での教育は機能していないと思いませんか?

 

言語は「学ぶ」ものではなく「使う」もの。

 

「英語」そして母国語の「日本語」能力を駆使し、何の専門家になりたいですか?

その専門分野こそが、大学で専攻すべきことですね。

 

日本の大学は一度入ってしまうと「しまった!こんなはずでは。」と思っても、後戻りが非常に難しいです。

くれぐれも賢明な選択をして下さい。

 

ちなみに、カナダの大学には「外国部学部」などありません。

外国語のコースは自分が取りたければ色々ありますし、誰でも履修可能です。

「フランス語」「ロシア語」「スペイン語」「中国語」「アラビア語」色々まだまだあります。

 

外国語のコースを履修する学生の目的は様々。

大学入学時に専攻分野を決める必要のないカナダでは、興味だけで履修する学生もいれば、自分の専門分野を将来どんな地理的な範囲で発揮したいかなどによって、追加として履修する学生が多いです。

 

しかも、多民族移民国家のカナダにはあらゆる言語を使う人達が一緒に暮らしています。

街では実に多様な言語が飛び交っていますので、実際に外国語を使う機会は山程ありますし、特定の言語が持つ文化を体験したかったら移民の人たちの中に飛び込めばいいです。

 

ほらね。

世界はこんなに進んだのに、日本の大学の外国語学部は未だに狭い日本の中だけで、戦後日本の夢を追いかけているままに見えてしまいます。

全然アップデートしていないおんぼろコンピューターみたいです。

 

Be Wise.

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