大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「パンデミック後の未来は誰にもわからない。It doesn’t exist.」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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オオサワ マチコ
( カナダ留学・クリティカルシンキング専門家 )
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パンデミック後の未来は誰にもわからない。It doesn’t exist.

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留学 大学・高校正規留学 2020-05-29 07:57

コロナパンデミック。 そろそろ精神的疲れが出ている頃ですよね。

 

特に「留学」という大決断をし、前に進んでいた10代のみなさんは重苦しい時間を過ごしていると思います。

もちろん、親のみなさんも「何が子供に最善なのか」と悩み苦しむ辛い時期ですよね。

3月以来たくさん届いたご相談からも切実な苦悩を感じ、先の見えない状況からどう前に進めるのかを探し求める姿が見えて来ます。

 

「しかし、誰にも未来はわからない。 未来は存在しないから。」

 

コロナパンデミックは非情残酷な試練を全人類に与えています。

 

"No one knows what’s going to happen"

New York Timesで目にした見出しです。

 

Stop asking pundits to predict the future after the coronavirus. It doesn’t exist.

「専門家に聞いても無駄。 コロナウイルス後の未来を予想することは誰にも出来ません。

なぜ? そんなものは存在しないからです。」


私のところにも「6月からはどうなりますか? 9月からは? その後は? 留学を継続すべきでしょうか? どうしたらいいですか?」との質問が頻繁に寄せられます

残念ながら「答えはありません。正確な情報を入手し、ひとつひとつ進むしかありません。」です。

 

人類の脳は「不確実さ」に弱く出来ています。

「100%の答え」のないことには耐えられません。

 

何でもいいからとにかく「100%の答えを!」との人類の飽くなき願望から「宗教」や「神話」が生まれ、いわゆる「神」が「答え」をばら撒くようになったのが長い人類の歴史です。

 

でもね、カナダの大学に通う留学生のみなさん、高校留学から引き剥がされるように帰国した高校生のみなさん。

「答えはないです。」を受入れられますか?

 

難しいですよね。

あなたの脳はそれに耐えられるように出来ていませんから。

 

こんな不確実に満ちた世界に「チャンス!」とばかり登場するのが独裁者です。

「私が導くからついて来なさい。」と。

 

「9月からも大丈夫。

カナダ入国後の自己隔離もホテルを確保していますよ〜。

オンラインさえやっていれば卒業出来ますよ〜。

すべて元に戻りますから」

 

と、必死で独裁者気取りの留学エージェントが迫ります。

 

「誰にも予想のつかない未来を『留学エージェント』が神気取りで教えている」という、そして、それにまた愚かにも従おうという切羽詰まった留学生親子が心配です。

 

コロナパンデミックのように、誰にも、科学者にも先が読めない時代には、「誰か」には頼らないこと。

自分で出来る限り正確な情報を収集し、人任せにしないこと。

 

その収集した情報を基に、自分で次の一歩を決めること。

それが「間違った選択」であろうが、何もせず、オロオロと人任せにするよりは確実に未来につながること。

 

一歩一歩前に進むこと。

忍耐強く、今ある情報を分析し前に進むこと。

 

1年後の未来さえ、誰もわからないのが現在私達が直面している現実だからです。

 

例えば、留学の未来にあるはずの就職事情も大きく姿を変えています。

”We’re on our way somewhere new, but we don’t know what it looks like.”

(New York Times)

 

いわば、Covid-19後の未来は存在していないとも言えます。

 

なぜなら、その未来は、私達ひとりひとりが作り出さなければいけないからです。

「自分で何を始められるか」「どうしたらそれが可能か」を考え、一歩づつ自分で前に進むことから、未来が少しづつ出来てきます。

 

カナダの教育機関が9月から教育についても100%の方針を決めないのは、これが理由です。

一歩づつ作っているからです。

 

人類の英知を集めても、科学の塁上の進歩を盾にとっても、私達のCovid-19後は誰にもわかりません。

 

人類は地球をコントロールしていたはずなのに!と思いますか?

 

大きな間違い。

 

“This is an illusion. Human beings want to feel that they are on a power walk into the future, when in fact we are always just tapping our canes on the pavement in the fog.” (New York Times)

 

「それは幻想。 人類は未来を作るために早足であるき続けるべきだと望んでも、実際私達は霧の中の歩道を杖を頼りに進んでいるだけ。」

 

それが、今の私達みんなに言えること。

 

tap and step, tap and step, tap and step …

 

最後に、留学生のみなさんへ。

 

こんな時だからこそ、クリティカルシンキングを学ぶこと。

クリティカルシンキングの重要なステップのひとつは “Tolerate uncertainty” (不確実さに耐えること)。

 

何もせずに耐えるのではなく、「観察し」「経験から学んだことを使い」「情報を集め」「その中から正しい情報を見極め」「分析し」「自分の能力・適正を判断し」「今一番ベストな方向に向かって」「手探りで進む」。

これがクリティカルシンキングです。

 

「それでうまく行きますか?」

いいえ、誰にもわかりません。

 

もしうまく行かなかったら?

また最初に戻り「観察し」から始め、次のベストオプションに向かう。

これがクリティカルシンキングです。

 

Covid-19で留学計画が挫折したみなさんには、クリティカルシンキングを学ぶ指導をしています。

 

脳細胞が置き換わるように、月を追うごとに考え方が変わっていく様子を実感しています。

 

全く変わってしまうであろうパンデミック後の世界で、自分の未来を作れるために。

 

これが、長年クリティカルシンキングを日本の生徒に教えて来た私の社会的責任だと感じています。

 

tap and step, tap and step, tap and step …

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