大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「カナダ高校留学 - 日本からカナダ高校授業を続ける選択肢」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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カナダ高校留学 - 日本からカナダ高校授業を続ける選択肢

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留学 大学・高校正規留学 2020-03-18 07:25

"We don't know exactly how long this is going to take, whether it takes weeks or months.”


「カナダが取る緊急規制がいつまで続くか、何週間か何ヶ月間か、正確には誰にもわかりません。」 

カナダのトルドー首相のコメントです。


・カナダ市民・永住権保持者以外の入国禁止

・カナダに乗り入れる国際便は、カナダの主要4空港に限定し(バンクーバー、カルガリー、トロント、モントリオール)入国検疫を徹底する

・無期限学校休校


など、次々に規制が実施されています。

現在、カナダ政府が考えているのが「国としての非常事態宣言」です。

そうなると、国には更に強制する力が出来ますので、かなりの規制がかかってくると予想されます。


また、コロナウイルスCovid-19パンデミックは、専門家の見方では数ヶ月どころか最悪のケースでは1年にも渡ると考えられています。(Washington Post

パンデミックではExponentiallyに(累乗で)感染が増えて行きます。

例えば、アメリカのケースではこのまま累乗に増え続けると、5月には感染者が1億にも達してしまいます。


カナダでもこの塁上増加を抑え込むため、科学的根拠にもとづき、必死で考えうる限り可能な対策を講じているわけです。


そして、その対策は自国民であるカナダ人を守るため。

留学生として滞在する外国人未成年を守ることは優先順位からははるかに下がります。


本日BC州が発表した無期限学校休校も、現在州政府は必死でオンラインシステムをどう作っていくのか考えています。

その中には、留学生に必要なESL/ELLは含まれていません。

普段の授業でもついていくのが必死の留学生が、果たしてオンラインでの単位履修に対応出来るかどうかなどは、州政府のpriorityではありません。

話にも上っていません。


未だに決断出来ず、カナダに留まる日本人高校留学生のみなさんへ


このままカナダに残った場合のシナリオを想像してみると、現在置かれている立場がよくわかると思いますよ。


無期限学校休校(かなりの可能性で学年末まで。9月に至る可能性も。)

Social Distancing規制のため、学校には行けず

外出も規制され、友達を作るどころか、学校の生徒や他の留学生との交流もほぼなし

ホストの家にこもることに

勝手に出かけていると、ホストファミリーが非常に不安になります


オンラインは今のところ、留学生にはどう適用するかは州政府は念頭にないため

もし、留学生も可能になれば普段の授業でも難しい内容を自習で

(留学生にも可能かどうかは、州政府・各スクールボード判断になるでしょうが、明確な指針が出るまでには時間がかかると思います。)

もし、留学生には適用されないとなると、ただ自習し、ホスト宅で過ごすことに


ホストファミリーにもどこまで耐久力があるかは、今後の成り行き次第という不安定な滞在

仮に家族に感染者が出た場合、留学生も隔離が必要になります

おそらく、ホストの家庭事情が大きく変わりますので、続けて滞在することは不可能になるかも知れません。

留学生自身が感染する可能性も

その場合、カナダの医療が外国人にどこまでの優先順位を付けてくれるかは、その時点でのカナダの医療事情(イタリアのようにパンク状態の場合はかなり問題です)


日本政府は各国に取り残されている日本人高校留学生のことは全く念頭にないようです。

日本政府にも忘れられ、カナダ政府にも忘れられた存在は、厳しいです。

親が守るしか方法はないと思いますが、親は日本にいます。

日本人として守ってくれるはずの医療制度も日本です。


アメリカはイタリアと同じ運命をたどると考えられていますので、その感染影響を避けるため、今後外国人に対する規制強化は十分予想の範囲内です。

そうなった場合、一番弱い存在が、未成年の外国人である高校留学生です。

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おそらく、未だカナダに留まり「そのうち終わるだろう。。。」と根拠のない可能性にかけているのは、日本の高校を退学して留学した高校生だろうと思います。

そんな切羽詰まった高校留学生がカナダには数多く残っていると思います。


今学期の単位は? 卒業出来る? と。


そのためには、今までエージェントにお任せだった高校留学を自分とスクールボードとの直接の関係にすることです。

親が直接スクールボードに電話をかけるか、メールを出し、学校授業がすべてオンラインになった場合の我が子への対応を強力に要求することです。


まずは、高校生が無事に母国の土を踏むのが第一。

フライトがなくなる前に。


その後、親子でどんどんスクールボードと連絡をとって下さい。

この緊急事態に、「帰国してしまったから」などと拒否するカナダの学校はないと思います。


いつまでいられるかわからないホストの家で数ヶ月(またはそれ以上)閉じこもり、カナダの生徒用に行われるオンライン授業に四苦八苦し、どこまで頼れるかわからない外国の医療制度を当てにするのか。


それとも、親元で、自分の国で、カナダの勉強を続けながら、もしもの場合は日本人として面倒をみてくれる母国の医療制度に頼るのか。


よく考えて、後で後悔することのないよう、自分の責任で決断して下さい。


スクールボードとの連絡、交渉などについては、ご相談も受けております。

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