大澤 眞知子
オオサワ マチコグループ
留学生が多すぎてカナダ地元の高校生が近くの高校に入れない!
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日本からの高校留学生のみなさん、そして日本からハラハラ見守る親のみなさん。
新学期もそろそろ落ち着いて来ましたか?
留学生が多く集まるBC州、特にLower Mainlandと呼ばれるバンクーバー周辺地域では最近こんなことが起こっています。 (Vancouver Sun より)
「高い授業料を払う留学生を入れすぎて、地元のカナダの生徒が家の近くの学校や、取りたいコースのある学校から弾き飛ばされる。」
わぁ〜い、カナダ!と留学したものの、周りはアジア(特に中国)からの留学生だらけ。
日本人もわんさか。
地元の高校生の目も何か冷たい。。。
もしそんな印象を持ったとしたら、おそらく地元カナダの生徒が被っている迷惑事情かも知れませんよ。
折角高い税金を払いカナダに住んでいるカナダ人より、外国から高い授業料を下げてやって来る留学生を優先してしまっているのが「カナダ高校留学の実態」だからです。
特にひどいのが、バーナビー、バンクーバー、ウェストバンクーバー地域だとか。
どんどん周辺にも広がっているとか。
例えば、バーナビーに住むGrade8の少年。
特別なHonours Art Program (芸術に才能のある生徒が取るコース)を取りたくて、Burnaby North Secondary Schoolに行く予定でした。
家から一番近い学校でもありますし、いわゆる校区に当たる学校です。
ところが、その Burnaby North Secondary School に入る予定のGrade8生175名のうちたった40名しか受け入れをしてもらえませんでした。
40名のうち26名は兄弟がすでに在校生、9名はホッケーアカデミーという特別なスポーツプログラム(授業料が発生します)、残り5名が留学生だったそうです。
芸術に優れた生徒も遠くの学校に行かざるを得ないという結果となりました。
West Vancouver 地区では、問題が超悪化。
地元からの突き上げを食らった教育委員会が留学生の数を制限しました。
その措置により、学区から$500,000の収入(留学生の授業料)が消えたとか。
余りにも飽和状態になり過ぎていますね、カナダの高校留学は。
特に問題が表面化しているLower Mainland地域ですが、では、田舎の小さな高校に行くとどうなのか?
今度は問題が形を変えて出てきます。
それについてはまた今度のコラムにて分析してみます。
およそ15年ぶりにバンクーバー近くに落ち着きましたが、「やった授業料がこんなに儲かる!」と始めた教育委員会の高校留学は末期的体をなしていると感じています。
留学生のみなさん、「次の学期からはこの高校に転校しなさい。」なんていきなり言われたことはありませんか?
おそらく地元学生との数合わせで、どうせ親元にいない留学生は適当に割り振りしようという思惑だと思います。
その手に乗らないよう、嫌な場合は断ることですね。
あんなに高い授業料を払っているのですから、自分の要求を聞いてもらう権利は十分ありますから。
教育委員会留学プログラム、通う高校、ホストファミリー、そして何よりも大切な授業。
困っている方がいたらご相談下さい。
いっぱいアドバイスしますよ。
Good luck, Japanese Students!!
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