大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「カナダ高校留学-負債まみれのホストにあたりませんように」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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カナダ高校留学-負債まみれのホストにあたりませんように

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留学 大学・高校正規留学 2019-08-24 10:08

CBCニュースより最近のカナダ情報。

ブリティッシュコロンビア州で、消費者破産の割合が急激に増加した夏でした。

あらら。

 

カナダ高校留学する日本人生徒が集中しているBritish Columbia州、特にVancouver周辺地域。

9月の新学期には新しいホストファミリーの家に到着したり、”I’m back!”と戻って行く高校留学生がたくさんいると思います。

 

「あれ?」とホストファミリーの環境に疑問を感じたら、もしかしてその原因はConsumer insolvencies (消費者破産)か、それに近いものかも知れませんよ。

気をつけて!

 

カナダ政府のデータによると、BC州住人はかなり前から個人的な大きな負債を抱え息も絶え絶えだそうです。

The Office of the Superintendent of Bankruptcy の発表では、2019年の現在までBC州住人が自己破産を申請した割合が11.1%増えたとか。

昨年の同じ時期には5.2%の増加だったのと比べるとかなりのジャンプです。

 

実はこの自己破産の内容には、数字よりも深刻な事態が隠れています。

他の州は、住宅ローン負債に喘ぐ人たちが多いのですが、BC州の特徴は住宅ローンよりも、もっと日常のお金の使い方に問題があると分析されています。

 

クレジットカードの使いすぎ、払えないのにローンを組む(車、RV、ボート、バケーションの費用、趣味嗜好品を買いまくるなど)、lines of credit (銀行からのローン額が設定されている口座を持ち、必要な時にはそこから借りて使える。利子がかかる。)の乱用、などで1人頭$33,000(約¥2,700,000)の負債を抱えているそうです。

特にバンクーバー地区ではその金額が$40,000(約¥3,300,000)に跳ね上がるとか。

 

「うわぁ、BCの人ってお金にルーズ?」と思いますね。

ま、それもありですが、BC州特にバンクーバー周辺は住宅の価格が異常に高く、それが他の生活費を侵食しています。

住宅費、生活費はカナダの他の州(トロントのあるオンタリオは別として)よりも高い割に、給料はほぼ同等という事情から、クレジットカードや他のローンに頼ってしまう傾向だということです。

 

「あ〜住宅ローン(または家賃)を払ったら食費が足りない!電気代が払えない!携帯代が払えない!子供のスポーツ費用が!洋服代が!旅行の費用が!あれもこれも!」と、どんどんクレジットカードやLines of credit を使い、とうとう限度額に達したというケースがほとんど。

計画的にお金を使うとか、貯めるという概念に乏しいカナダの人たちの困った傾向です。

(ほんとに貯金の概念がないですよ、カナダの人たちは。)

 

Lines of creditの額を使い切りそこから発生する利子の返済不能、クレジットカード支払い不能に陥る人が特に夏前の4〜6月に異常増加したというのが現状です。

 

収入から住宅費などの主な支出を引くと一体何が残るのか。

将来への計画的なお金の使い方などは、頭から飛んでしまうカナダ人の悪い癖ですね。

 

あんな広大で素晴らしい自然の中に住んでいるカナダの人なのに、なぜか「でかい家」「でかい車」「豪華なハワイのバケーション」「新しい服」「外食の頻度」などをstatus symbolと思い込んでいる人が多いです。

「無駄やん、それ〜!」と思う生活を送るカナダの人がわんさかいるのにも首を傾げます。

「大丈夫? ほんとに?」とこっちがハラハラしますが、やっぱり「大丈夫」ではなかったようです。

 

ま、自業自得といえばそれまでですが、ここで「留学生」が巻き添えを食らうことになる事実が表に飛び出して来ます。

 

「何か楽な収入の道はないかしら」と目をつけるのが留学生のホストファミリーになることです。

BC州なら月に大体$850~950がホームステイ代として入って来ます。

しかも、税金の申告必要がない収入です。

留学生の食費や光熱費に当てるためのホームステイ代ですが、お金目当てのホストは自分の家族の食費や光熱費の足しにと当てにしています。

 

9月からホームステイし、食事の質が悪いな〜、シャワーの時間や洗濯の回数が制限されてる。。。、月末になると冷蔵庫の中身が空っぽ。。などを感じたら、そのホストはおそらく金銭的にピンチかも知れません。

 

借金に喘ぐBC州の人たち。

9月のホストファミリーがそんな人達ではないことを切に願いますが、もし「変だな」と思ったら我慢せずカウンセラーなどに相談することですね。

もし、カウンセラーがホスト側の味方で、留学生の心配を無視するようならばご連絡下さい。

対処法を一緒に考えましょう。

 

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