大澤 眞知子
オオサワ マチコグループ
カナダのSt. Michael's College Schoolなど私立高校留学への警告(2)
-
昨日のコラム「カナダの名門私立高校やボーディングスクール留学への警告」にまた新事実のニュースです。
公立のように社会の接点が薄く、閉鎖された学内空間でずっと続いている呆れたカナダの私立高校事情がどんどん明るみに出ているようです。
現在、カナダの私立高校・ボーディングスクールへの留学を計画中の方は必読のニュースでだと思いコラムに致します。
カナダのカトリック系の私立高校、St. Michael's College School(トロント)で、学内での性的暴力事件のため6名の生徒が逮捕されたのが昨日。
新たに2名の追加逮捕が出たことより、更に衝撃だったのが、このようなHazingと呼ばれる陰湿ないじめは学校の「伝統」のように長年続いていたことです。
周りも見て見ぬふりをしていたことです。
トロント市内に位置するSt. Michael's College Schoolに通う生徒たちは、制服に身を包み、何をするにも同じ高校の仲間と。
放課後はスクールバスに吸い込まれる群衆と化し、公立の高校生と交わる機会もない。
St. Michael's College Schoolのpartyに紛れ込んだ女子高校生との話では「コカインは日常茶飯事」「ハイになり乱痴気騒ぎ」「ハイになりすぎて排泄物を食べる輩も。。」。
このような汚い私立高校の内情が明るみに出始めたきっかけは、ジュニアフットボールチームでの性的虐待事件。
ロッカールームで押さえつけられた部員を、箒の柄で虐待。 そのビデオをSNSで流したこと。
仕返しを恐れ、被害者は親にも言えず泣き寝入りしていたが、ビデオが証拠となったこと。
St. Michael's College Schoolの学校経営の体質も疑問視されています。
事件のビデオがSNS上に現れ、警察が介入するまでは何の行動も起こさなかった学校側。
年間200万近い授業料を払う親も、お金で解決する問題だと思ったのでしょうか。
一番の問題は、このような閉鎖空間で高校生活を送る若者たち。
親に植え付けられた、ねじれた特権意識で育ったのかも知れません。
このようなHazing、性的虐待、異なるものへの陰湿なイジメを、Funny (笑えるほどおもしろい)としか認識出来ない高校生が通う学校。
それがSt. Michael's College Schoolです。
いや、この学校だけでなく、カナダにある他の「名門」と言われる私立高校・ボーディングスクールにも、かなりの確率で同じ問題が長年つづいていると思います。
最近、カナダの名門ボーディングスクールへ留学を希望する親からのご相談が多いです。
このような事件が起こった、起こってきたことをよく理解なさった上で、大切な子供さんを送る決断をして下さい。
日本と同じように名前で学校を判断しないで下さい。
名門私立にはそれなりの大きな欠陥もあることを知っておいて下さい。
また、同級生となるカナダ地元の子供たちから見て、日本の高校生は明らかに異なる存在ですので、Hazingの対象となる可能性は低くないことも認識して下さい。
補足ですが、カナダの公教育のレベルは高いです。
また、名門私立に行っているからと「あの子はすごい」などと見なす日本のような傾向も存在しません。
おそらく特権意識を持っているのは、親にそう思い込まされた、そんな学校に通う子供たちだけかも知れないです。
カナダの私立高校への留学は、各高校の内情を詳細に知った上で考慮することを心からお勧め致します。
決める前に学校に出向き、生徒の行動を観察したり、聞き取りしたりも大切だと思います。
学校調べについて、個人的なご相談も受け付けております。
Profileから提供中の「カナダ高校留学相談」をご利用下さい。
「留学」のコラム
カナダ大学・高校留学:賃貸の見つけ方とホストファミリー事情(2024/03/28 05:03)
カナダ留学の現状と未来:Secret RCMP Report(2024/03/26 09:03)
ウエストコーストインターナショナルというエージェントの被害者未だ絶えず(2024/03/22 03:03)
3/18 カナダ学生ビザ申請へのPAL(Provincial Attestation Letter)ですでに金儲けをたくらむ語学学校(2024/03/19 10:03)
カナダ高校留学する前に:州と学区の方針を詳細に知ること(2024/03/16 06:03)