大澤 眞知子
オオサワ マチコグループ
思い描いていた留学生活と現実とのギャップ 「こんなはずでは。。。」
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まるで「大売り出しセール!」のような留学夢物語が独り歩きしている日本が気がかりです。
「留学したら友達がいっぱい出来る」という思い込みは危険です。
【質問】
今海外に留学中の高校生です。
もうすぐ来てから3ヶ月になりますが一緒に遊んだりする友達がいません。
寮に入っているのですが、グループなども出来ていてそこに入っていく勇気がどうしても出ません。
ほぼ英語力が0の状態で留学をしたので、今も何も話せなく会話などもすることができません。人と喋らなければ英語は伸びないですよね。
休日などにホームステイをすることがあるのですがホストファミリーはとても良い方達でホームステイはとても楽しいです。
友達を作るにはまず何から始めれば良いでしょうか?
やはり積極的に話しかけることが大切なのでしょうか?
【回答】
「思い描いていた留学生活と、実際の生活にギャップを感じる」ケースは非常に多いですね。
カナダで、1994年以来、日本からやって来る留学生の支援をしております。
留学して初めて遭遇する現実と、留学前に描いた留学とのギャップを乗り越えることで、やっと本物の留学生活を前向きに始められる方が多いです。。
ご相談者はおそらく「留学したら現地の友達がいっぱい出来て、楽しく英語を話し、留学生活を満喫しながら、英語力が上がる。」と、思い描いた留学と現実との乖離に迷ってしまった状態だと感じます。
さて、そのギャップをどう埋めていけるか、アドバイスをしてみましょう。
(留学先が書かれておりませんので、私の専門地域であるカナダを例にあげてお話してみますので、ご了承下さい。)
1.カナダの学生が学校に行く目的は「友達作り」ではありません。
日本からの留学生は、高校・大学・語学学校も含めて、「外国の友達を作りたい!」という期待を持っている方が多いように思いますが、なかなかその目的がかなう方は少ないです。
なぜなら、カナダでは学校に行く目的は「勉強し、単位を取り、学位を取得する」ことだからです。
勉強のレベルも質も非常に高いカナダでは、みんな必死で読んだり、考えたり、書いたりしないと単位が取れません。 学校内ではもちろん、学校外でも目の色を変えて勉強しています。
楽しく遊べる友達を作ろうなんて思う物理的な時間も、心理的余裕もありません。
ですから、留学生は仕方なく留学生同士でつるみ、「疑似友達」になり寂しさをまぎらすことになるのが、日々目撃する留学の現実です。
ヒント!:
どうしても現地同級生に近づきたければ、同じように勉強することです。 同じレベルの授業を取り、同じ内容のエッセイを書き、同じテーマで議論出来るようにすることです。
授業内容、宿題内容の話題を現地同級生に持ちかけることが出来れば、ひとりでに距離が近くなります。
そのうち、ランチを一緒に食べたり、週末に一緒に出かけたりするようになる可能性も高いです。
自宅にも呼んでもらえるかも知れません。
2.日本からの留学生によく見られる「受け身」の姿勢をやめること。
ホームステイでは楽しいとのことですが、相手は大人なのであなたに合わせて色々コミュニケーションをとってくれていると思います。
「受け身」でホストのリードに合わせていれば、何となく英語で話しているような満足感も得られるのかも知れませんよ。
ところが、同年代の学生には、そんなことをしてくれる人はまずいません。
1番でアドバイスしたように、同級生と同等レベルのテーマで、積極的に話しかけられるようになれば、周りの世界が変わってくると思いますよ。
3.英語圏の同級生と話しが出来るには、クリティカル・シンキング思考法が必要です。
生まれた時からクリティカル・シンキングが周りにある英語圏の学生は、日常の友達同士の会話にもその要素が満載です。
必ず”Why?””For example?” “How?” を使い、論理的につながった話をします。
日本からの留学生は、頑張って話しかけても、質問が飛んできたときにはクリティカル・シンキングを使って答えることが出来ません。 日本語特有の曖昧な返事か、どう答えたらいいのか困って黙ってしまうことも多いと思います。
そのうち相手は飽きて来て、次に会話を始めるのがとても難しくなってしまうのも厳しい現実です。
ヒント!:
クリティカルシンキングは一朝一夕に身につくものではありませんが、1番でアドバイスしたように、日々の勉強を頑張り、現地同級生と同じレベルの授業を取れるようになれば、かなり思考法も変わって来るはずです。
結論
留学の一番大切な目的のはずである「勉強」を自分の力の限り頑張ること。 これに尽きますね。 そうするとあなた自身も変化し、周りとの距離がぐんと縮まるはずですから。
勉強方法など、困っている場合は、改めてご相談下さい。
留学前の思い込みのせいで、空回りの努力にならないよう、英語圏での正しい勉強法をアドバイス致します。
Good luck!
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