大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「「留学」にエージェントは使わないこと」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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大澤 眞知子

オオサワ マチコ
( カナダ留学・クリティカルシンキング専門家 )
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「留学」にエージェントは使わないこと

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留学 大学・高校正規留学 2017-10-21 04:52

日本社会・教育制度しか知らないまま、留学に憧れることの危険性をお話したいと思います。

 

日本は「。。大学」という既成に存在する枠の中に入る教育制度です。

どんな個性、能力を持った人でも、どこかの枠に無理やり自分を押し込める必要があります。

履修コースや履修スケジュールや授業料の払い方、すべてにおいて「大学」が決めた枠の中で、みんなと一緒のグループに属します。

4年間丸々言われたまま、枠の中で行動します。

就職活動まで『就活』という集団行動です。

 

その意識から脱することが出来ないまま、あるいは、世界中みんな日本と同じ制度だとの浅はかな思い込みから、折角留学する心意気がありながら、既成の「枠」探しに必死の相談が目につきます。

 

ところが、カナダやアメリカは全くその逆。

特に私の住むカナダでは、個々の能力・スケジュールに教育制度が合わせる所です。

自分の特性・能力・具体的な将来への希望などを基に、大学も専攻も自分で決めます。

専攻も途中で変更は可能ですし、複数の大学からの単位を集めることも可能です。

休学制度などというものも存在せず、自分のスケジュールに合わせて授業を取って行きます。

途中で、数年実社会で働くのもあり、1学期は働きながらオンラインで単位をとりためるのもあり。

授業料も自分で取った分だけ払います。

みんな一緒の4年間など存在しません。

 

高校も同じです。

大学よりは面倒見がいいですが、みんな一緒に3年間勉強する所ではありません。

取るコースもすべて個々の生徒により異なります。

コースのレベルも異なります。

個々の能力、将来への計画に基いて自分が決めた授業を取って行きます。

高校の正式オンラインコースも活用し、実際に学校に通う日とオンラインで自分で勉強するスケジュールを組合せている高校生も多いです。

 

もともと「枠」のない国に留学を希望しながら、「枠」探しに懸命な留学希望者を顧客に持つのが、いわゆる留学エージェントです。

本来は存在しない「枠」を日本人向けに作って売っています。

 

受け入れ先の高校や、大学も、日本人の「枠」概念は理解不能ですから、自ずと面倒のかからないようエージェントに仲介させます。

まず、個々に大学にコンタクトを取れる日本人が非常に少ないですので、日本の留学希望者から授業料をたんまり稼ぐためには、エージェントに紹介させるしか方法がないのも事実です。

 

エージェントは一生懸命日本人受けしそうな「枠」を作って留学希望者に売り込みます。

「高校留学者のためのブリッジプログラム!」「語学学校から大学編入プログラム!」「短期英語研修!」などなど。

 

折角遠い外国に勉強に来るのに、日本人が考え、日本人向けに作られた、集団行動「枠」の中にやって来る多くの日本の若者たち。

日本人が集団で「留学ごっこ」をやっているようです。

 

「ごっこ」遊びに多額のお金を払う日本人は、絶好のカモにされている事実もよく認識しておいて下さい。

 

このコラムを読みながら「留学希望ですが、そんな仲間になりたくないです!」と思った方はいますか?

もし、いらっしゃるなら、真摯な忠告をさせて下さい。

30年に渡り、エージェントが作る「嘘」で固めたプログラムの犠牲になる留学生を見てきた経験からの忠告です。

 

高校でも、大学でも学校と直接コンタクトを取ることは、それほど難しいことではありませんよ。

勇気を出して問い合わせしてみること。

自分の学業成績や、特別な能力や、留学の目的など。

そして、なぜその大学(高校)への入学を希望するかを、具体的・丁寧に書くこと。

それが最初の大きな一歩です。

 

そこからコミュニケーションが始まり、留学とは一体何なのかも自身で認識しながら、準備を進めることが出来ます。

日本人「枠」の集団になど属する必要はないですね。

 

逆に、学校と直接コンタクトを取るための簡単なメールも英語で書けないようでは、留学は非現実的だと考えて下さい。 (親が代理でコンタクトを取る場合も同じです。)

また、留学先でも日本人とつるんで「集団行動」を取りたいのであれば、留学はしないで下さい。

カナダでもそのような日本人の評判は最悪です。

真剣に頑張っている日本人に大いなる迷惑となりますから。

 

じゃあと、自分で問い合わせを出してカナダ留学準備を始めたけど、途中で迷った!方、ご相談下さい。

カナダの教育関係者へのコミュニケーション方法をアドバイス致します。

また、エージェントの罠にはまって「枠」に来てしまった。。。何とか自分の留学をしたい!ともがいている方も、ご相談下さい。

選択肢を一緒に考えてみましょう。

 

次回のコラムは、同じような日本人意識で「外国での就職」を勘違いする危険性についてお話したいと思います。

 

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