山本 雅暁(経営コンサルタント)- コラム「日経記事;『電子処方箋、来年1月に 厚労省、関連法制を整備』に関する考察」 - 専門家プロファイル

山本 雅暁
起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

山本 雅暁

ヤマモト マサアキ
( 神奈川県 / 経営コンサルタント )
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
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日経記事;『電子処方箋、来年1月に 厚労省、関連法制を整備』に関する考察

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経営戦略 新規事業開拓・立上 2022-02-01 13:48

皆様、

こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

 

2月1日付の日経新聞に、『電子処方箋、来年1月に 厚労省、関連法制を整備』のタイトルで記事が掲載されました。

 

本日は、この記事に関して考えを述べます。

本記事の冒頭部分は、以下の通りです。

『厚生労働省は電子処方箋の運用を2023年1月に始める方針だ。医師が発行する紙による処方箋を電子化することで、病院や薬局が患者の過去の処方・調剤データを閲覧できるようになる。重複処方を回避する効果も期待される。。。』

 

やっと厚生労働省は、電子処方箋の運用を、2023年1月から始めるようになるようです。

 

日本の医療事業では、デジタル化の遅れが他産業と比べて際立っています。この遅れの要因は、厚生労働省の考え方や、個人医師の集団である日本医師会の方針などが影響しているようです。

 

現政権および前政権は、デジタル化を政策の一つにしていることから、ようやく日本の医療市場でもデジタル化・電子化が進むようになってきました。

 

処方箋の電子化は、病院、診療所、薬局および患者双方にメリットがあります。薬局窓口でレセコンに処方情報を入力する業務を省力化できたり、誤入力を防止できたりするなどの事務作業の効率化・正確さの向上が見込まれます。

 

また、この仕組みを利用して、病院や診療所と薬局間で、病名や検査値などを含めた医療情報の電子的な共有化を実現できます。

 

本日の記事にありますように、処方箋をオンラインで管理することにより、患者が複数の医療機関や薬局をまたいで利用している場合でも、医師が処方履歴を確認し、適切な処方につなげることができます。患者は、自分のデータをいつでも確認できます。

 

また、1月26日付の日経新聞記事『オンライン初診料上げへ 2500円程度、対面との差縮小』によりますと、厚生労働省は、4月1日以降オンライン診療の初診料について、いまの水準から2割程度引き上げて、2500円程度にするとのことです。ちなみに、この金額は、現在の対面での初診料2800円の9割程度です。

 

今回の施策により、日本の医療事業がデジタル化へ動くことを期待します。

 

私は、医療ビジネスのベンチャーや中小企業を経営支援してきました。今も支援しています。

 

私が今まで支援したベンチャー・中小企業は、ハードウエアやソフトウエア、あるいは両面で差別化・差異化を実現している会社です。

 

しかし、1社も日本では事業化しておりません。理由は、明確です。日本での規制が厳しく、これらの新技術や新商品が受け入れられる余地がないことでした。

 

米欧市場は、日本と比べると、FDAやCEマークなどの厳しい安全認証を取得する必要がありますが、マーケットは開いています。

 

今までの日本市場では、そもそも事業化の機会自体がありませんでした。

 

私が支援する他の事業分野では、日本市場でテストマーケティング的なことを行ってから、米欧アセアン地域などの英語圏市場で事業展開することが可能です。

 

しかし、日本の医療事業は別でした。ここに、ようやくデジタル化の動きが具体的に出てきていることを感じます。

 

新型コロナウイルスは、日本に深刻な影響を与えましたし、現在も与えています。一方、この新型コロナの影響拡大は、日本の多くの事業分野や企業活動にデジタル化を促進させています。

 

日本の岩盤のような医療事業分野にも、デジタル化が進む余地が出てきています。このデジタル化の動きを止めることなく、患者、病院、診療所、薬局、医師、薬剤師、保健所などのすべての関係機関や関係者が、そのメリットを享受できるようになることを期待します。

 

そうなれば、欧米市場で事業展開する医療ベンチャー・中小企業が、国内で医療の質や効率化の向上などに貢献できると信じています。

 

今後の国内医療市場・事業のデジタル化の動きについて、注目していきます。

よろしくお願いいたします。

 

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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