荒川 雄一
アラカワ ユウイチ「日銀の利息収入、過去最高!」
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こんにちは!
さて、先般、日銀が4-9月期の決算を発表しました。
それによると、日銀が保有している国債の利息収入が6391億円と、
過去最高になったとのことです。
現在、日銀は、「異次元の金融緩和策」によって、
市場から国債をほぼ独占的に買い漁っています。
4-9月期の平均保有残高は292兆円と、
前年同期比35%も増加しました。
結果、利息収入が24%増加したのです。
ただ、喜んでばかりもいられません。
今後、金利が上昇基調になった場合、
金融機関が日銀に預けてある当座預金の利払いが、
上昇する可能性があるからです。
このため、日銀は今回、利息収入の一部を、
将来に備えて「引当金」として計上できるよう政府に申し入れを行い、
閣議決定されました。
それにより、日銀から国庫に納付するお金は、
5000億円程度減る見通しとなっています。
確かに、最低金利を続けている以上、
将来金利は“上がる”しかありません。
そのための“備え”は当然必要ですが、
はたして、これだけの国債を保有して、
「出口戦略」は本当に大丈夫なのか、そちらのほうが心配です。
「利息収入が最高になった!」と、
喜んでばかりもいられないニュースでした。
それでは、今週も、穏やかな日々をお過ごしください。
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