対象:住宅設計・構造
1階に対して、2階の床面積が小さい家を建てようとしています。
”総2階ではない”ということです。
家は、木造軸組み工法です。
耐力壁は、筋交いで作られています。
【家の状況】
1階、南側の外壁から1m程北に進んだ位置に、
2階の外壁があります。
2階外壁の下はリビングダイニングで、
柱・壁はありません。
東西の長さは1階、2階共に約8mです。
他のサイトで、耐震性を調べる一つの目安に、
1階と2階の外壁が上下に並んでいるか?
がありました。
この場合、どれくらい(何%)耐震性がおちるのでしょうか?
また、耐震性を落とさないための対策はあるのでしょうか?
以上、回答よろしくお願いします。
はなむしさん ( 静岡県 / 男性 / 33歳 )
回答:2件
森岡 篤
建築家
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2階筋かい下は原則柱
はなむしさんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡と申します。
筋かいは、地震力が作用したときに、足下が浮いてしまうと、効きません。
筋かいが回転しないために、両支点が上下方向の力に耐えられること(強度)と固さ(剛性)の両方が必ず必要です。
このため、原則として2階筋かいの両側下には柱を設け、金物で緊結し、1階の筋かい両側の柱はさらに軸力が増すため、ホールダウン金物が必要になったりします。
2階筋かい下に柱がないと、通常は、筋かいの支点としての、上下方向の強度や剛性が、柱があるときより落ちるので、2階の耐震性が落ちます。(1階は関係ない)
どの位落ちるのかは、筋かい下の梁の強度と剛性によります。
耐震性を落とさないためには、筋かい下の梁を、柱があるのと同じ位の強度と剛性を持つ部材とすることです。
参考にしていただけたら幸です。
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東京都中野区の建築設計事務所 注文住宅/二世帯住宅/リフォーム
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評価・お礼
はなむしさん
回答ありがとうございます。
内容よくわかりました。
また、対策についても梁を強くすればよいとのことで、安心しました。
安藤 美樹
建築家
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1階と2階の耐力壁がそろわないときの工夫
はなむしさん、こんにちわ。
安藤建築事務所の安藤と申します。
文面でわかる範囲でお答えします。
はなむしさんの家のように、2階部分が1階部分が小さくなることを「セットバック」すると言います。
セットバックする建物は、地震のゆれに対して突出部分が揺れやすくなる特徴があります。
はなむしさんの家は、1mだけセットバックしていますので、1m部分の1階の下屋部分が揺れやすくなります。
余談ですが、2階が1階よりかなり小さい家は、2階が突出部分になり、2階がかなり揺れやすい家となるのです。
まず、大切な事は揺れやすい部分に十分に筋交いなどの壁を、多くいれ、揺れ難い状態にすることです。
そして、2階の耐力壁の下(1階)に耐力壁がない場合は、以下の工夫をして耐震性を確保してください。
1、2階の耐力壁を支える梁を、強固にする。
2、1m部分の1階の下屋の屋根面や天井面を剛性を高める事、その接合部の設計もしっかりと行うこと。
上記の工夫をすることで、耐震性は損なわれる事がありませんよ。
少し難しいでしょうか?ご不明な点は、ご指摘ください。
評価・お礼
はなむしさん
回答ありがとうございます。
内容よくわかりました。
今後の家造りの参考にさせて頂きます。
梁の強さ等については、今後頼むであろう設計士さんとよく話し合って決めたいと思います。
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