抜歯について

こんにちは、ネジコ様

１時間半の抜歯、お疲れ様でした。また術中、不安と恐怖心との闘いお察しいたします。

私は大学口腔外科の勤務時代、近医から抜歯途中で中止されたものや深く埋もれた歯など多くを抜いておりました。

奥歯に限らず、根の下の方まで虫歯になっているものは力を加えるとボロボロと崩れてしまいます。根の先端が骨の奥深くに！？といった大変なケースが多々あります。そうした場合、歯肉の切開や骨の削除等を行い抜歯をしていきます。また、時間が長くなれば麻酔の追加が必要になり、悪循環へというストーリーが出来ていく場合もあります。

担当の先生が途中で中止されたことについては、とても勇気がいることです。患者様のことを考えた場合、自分のエゴで無理を続ける事は決してプラスにはならないと私は考えます。経験や知識等に左右されますが、最後は担当医を信頼できるかどうかも、大きな判断基準に加えられたよろしいかもしれませんね。

また、抜歯があまり得意でない先生でも、インプラントは上手な先生も多くいらっしゃいます。十分納得された上で決められることをお勧めいたします。

ネジコさま、お疲れ様でした。今ごろは少しお痛みと一緒に腫れた感じが出てきていることかもしれませんね。

歯にも前歯、小臼歯、大臼歯とあり、またそのそれぞれが違う形をしています。形によってはお抜きしやすい歯もあれば、たいへんお抜きしずらい歯もあります。写真は抜歯後の親知らずです。このように歯を分割しなくてはお抜きできないような歯もあるんです。
また、虫歯が歯根まで及んでいるような場合には、歯根と顎の骨が癒着していたり、抜かなくてはならない歯自体が柔らかくなってしまい力が伝わらない為に抜歯が困難なこともあります。
もちろん術者の技術や経験、知識・判断力には個人差があるものでしょうが、誠意を持って真剣に臨んでくださる先生で信頼がおける歯医者さんならばお任せしやすいですね。

インプラントはあらかじめ的確な診断を行ない、規格に則った手術ですので、困難な抜歯よりもむしろ予定通りに進行するものです。前向きな気持ちになられたら、是非その後の治療の選択肢に加えていただきたいと考えます。

はやくお楽になれるとよろしいですね、お大事になさってくださいませ。