ストレス

失業が一種のトラウマとなり、なかなか行動を起こせない状況と、食生活などライフスタイルの乱れを引き起こしているようです。散歩や外出をするという改善方法も自覚していますが、今ひとつやる気が起きない模様です。

このような状態は、やる気がしない→生活の乱れ→やる気がしない・・という悪循環に陥っています。栄養バランスの乱れは神経細胞の活力を奪い、生活の活力自体が低下してしまいます。動こうにも体がだるく、また思考が緩慢になるため、一歩が踏み出せません。

この状況から抜け出すには、やはり「栄養」が必要です。例えばうつ病に於いても栄養バランスは決定的に重要で、ある種のアミノ酸から生成されるセロトニンの作用が不足すると、神経細胞の情報伝達が障害され、うつ病発症の危険が増すことが証明されています。

従って、先ずは必要な栄養素を充分に摂取することをお勧めします。栄養素を充分に補えば神経細胞が活性化し、脳内の情報伝達が活発となり、いやが上にも「やる気」と「体力」がついてきます。米国に於けるうつ病の最新治療に於いても、栄養補給が中心のテーマとなっております。

栄養補給といっても難しく考える必要はありません。自然の食材を、その持ち味を活かした形で摂取すればよいのです。早い話、野菜(特に生野菜)や果物、豆、海草などを充分量摂取するのです。ご飯は可能ならば玄米にするとベストです。肉や魚も適度に摂りましょう。

料理する気力がないというのならば、先ずは果物から食べてはいかがでしょうか。皮をむいて食べるだけです。次に野菜、ご飯・・という具合に、少しずつ充実させていきます。気力や体力がついてくるのが感じられればしめたものです。

それからこの機会を逃さず、何か好きなことをやってみてはいかがでしょうか。働いている頃には出来なかったことが、失職中は出来ることが往々にしてあります。こういう所から、次の目標が得られる可能性があります。

派遣切りのショックで、思うように動けない状態になってしまったのでしょうか?早く仕事を探したい一方で、家から出られず、ストレスに感じていらっしゃるのですね。

「1つ問題があるとそれが完璧に解決するまではどんなにストレス解消を試みても効果がない」とお考えになっています。「お仕事の問題」は、すぐには解決しないかもしれませんから、こうお考えになると、ストレスが余計に増加してしまうのでしょうね。

しかしながら、この一ヶ月間、外出したり、気分転換できたりした機会は、全くなかったのでしょうか?「まともな食事」がとれた日は、一日もなかったのでしょうか?抑うつ的な気分のせいで、完璧主義が強まったり、白か黒かで物事を判断しがちになっているのかもしれません。毎日の生活で、少しでも気分が紛れるときはどんなときか、観察してみるのが役に立つでしょう(音楽、お風呂、テレビ、おしゃべり・・・)。カレンダーや日記に記録するのも効果的です。余計なストレスを抱えることが少なくなります。

その一方で、「ストレスの原因」に取り組む必要もありますね。しかし、むやみに焦る必要はありません。焦っても、思い通りに動けないわけですから、できることから始めるのがよろしいかと思います。部屋の掃除をする、布団を干す、洗濯をする、ゴミを出す・・・。普段は面倒でやれないことでも、調子のいいときには、行えると思います。当面は、日常生活を送るだけでもよしとしましょう。行動が活性化されれば、少しずつ、できる行動の範囲も広がっていきます。無理をせず、できることから、取り組んでいきましょう。