回答:1件
長江 信和
心理カウンセラー
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【対人恐怖への対策】
人づきあいは、避けたくても避けられない場合が多いので、つらく感じられてしまいますね。原則として、通院されている場合には、主治医に相談されることをお勧めいたしますが、臨床心理学(認知行動論)による一般論もお伝えいたしましょう。
対人恐怖(対人不安)には、複数の要因が関係しています:
1. 「人前に出ると、緊張するのでは?」と考えて、不安になる(予期不安)。
2. 身体の感覚やイメージに注意集中する(自己注目)。
3. 「他人に変に思われるのでは?(迷惑をかけるのでは?)」と考える(否定的思考)。
4. 人づきあいを早めに切り上げたり、避けたりする(逃避・回避行動)。
心当たりのある要因はありますでしょうか?薬物療法以外では、認知行動療法の有効性が認められており、これらの要因に対して以下の方法を組み合わせていきます:
1a. 予期不安に対するリラクセーション技法
2a. 自己注目に対する注意訓練
3a. 否定的思考に対する認知療法
4a. 逃避・回避行動に対する曝露療法
薬物療法の直接の代わりになるのは、リラクセーション技法でしょう。例えば、心療内科では、自律訓練法や自己催眠、呼吸法などの指導を受けられるところがあります。手軽なところでは、ストレッチや入浴などの習慣が役に立ちます。
その他、普段の対策としては、ご自分にあった眼鏡やコンタクトを装着し、姿勢をよくして、周囲をよく観察すること(注意訓練)、心配の結果を実際に確認すること(認知療法)、人づきあいを避けないこと(曝露療法)、などが考えられます。
ただし、対人恐怖の症状は、他の病気の症状であったり、他の病気の要因となったりすることがあります。対策については、やはり現在の主治医とよく相談され、必要に応じて、対人恐怖の治療に詳しい病院(セカンドオピニオン)に相談されることをお勧めいたします。
【SADの治療・診断を行っている病院】
http://www.sad-net.jp/search/#
(現在のポイント:-pt)
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