対象:住宅設計・構造
回答:5件
音の反響
住宅を防音にしようとすると、壁・床・天井・開口部などそれぞれ吸音材や防音材を使用したりしますが、単純に外部に音漏れがしなければよいわけではなく、音楽をされる方にとっては室内環境が重要です。
防音室にはユニットタイプと部屋全体を防音室にするタイプがありますが、ご家族でグランドピアノやサクソフォンを楽しまれるなら「YAMAHAのスペシャル音場 フリータイプ」の導入がオススメです。
音楽の練習も長時間に渡ると「無反響室」では三半規管あたりが気持ち悪くなったり、逆に音の反響が大きすぎるとエコーのような響きで疲れたりしますので、自然な音の反響は音楽家に最も望まれるポイントとも言えます。
私の妻もピアノが趣味ですが、消音装置付きのピアノでは音の体感が出来ないので弾いた気がしないそうです。
近隣や時間に関係なく、趣味を楽しめる家になるといいですね。
参考HP ヤマハ http://www.yamaha.co.jp/product/avitecs/product/free/spec.html
やすらぎ介護福祉設計 斉藤
回答専門家

- 齋藤 進一
- (埼玉県 / 建築家)
- やすらぎ介護福祉設計 代表
子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅までやすらぎの空間を
医者に外科・内科等があるように、建築士に介護福祉専門家がいてもいいと思いませんか?人生100年時代を迎えた今、子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅など終の棲家まで、ライフステージを考えた安心して暮らせる機能的な住まいを一緒に創りましょう

森岡 篤
建築家
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音響計画
私も楽器演奏するのが趣味なので、音楽スタジオや音が出せる住宅は私の得意分野です。
楽器演奏で音楽を思いきり楽しめる家を作るには、
・音を外に漏らさない遮音性能
・快適に演奏できる音響性能
の両方が必要です。
楽器はとても大きな音を出すので、音を家の外に出さない、遮音が必要です。
遮音性のある家をつくるには、4方の壁、屋根全ての面で一定の遮音性能を確保することが必要で、スキマや弱い部分があると、そこから音が漏れてしまいます。
窓や扉の開口部は注意が必要です。
壁の遮音性能は、一般に重い壁ほど遮音性能が高く(重量則)、従って木造の壁よりRC壁の方が遮音上有利です。
一方、2重壁にして間に音が伝わらない空間を作ると性能が上がり、軽い壁でも遮音壁をつくることができます。
室内側にRC壁やガラス面があると、音を強く反射し、残響が多く、うるさく感じる部屋になります。
床にカーペット、壁・天井に厚手カーテン等吸音性の高い材料で覆うと、残響が小さくなります。
楽器を快適に演奏、練習するためには、この残響が非常に大きな要素です。
残響が小さすぎると、不快(下手に感じる)で、不安となります。
残響が多すぎると、部屋が大きいと風呂屋のようで一見気持ち良いですが練習にならないし、部屋が狭い場合うるさくて不愉快です。
快適に演奏するには、部屋大きさに応じ、各面の反射をコントロールして適度な残響にすることが重要(音響計画)です。
写真のT邸は、木造ですが楽器演奏スタジオをつくり、2重壁と一般サッシの組合せ(2重)にして遮音性能を確保した家です。
周辺は閑静な住宅街ですが、夜間でも金管楽器を練習して問題は出ていません。

酒井 正人
建築家
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グランドピアノのあるリビング
こんにちは。 サカイデザインネットワークの酒井です。
住まいの中で楽器を演奏したり、良い音響で音楽を聴いたりすることは私達の気持ちや生活をとても豊かにしてくれるものです。 また、「音楽」や「音」にこだわりをもって住まいづくりを考える方もとても多いと思います。
今回ご紹介する住宅は、ピアノ演奏を趣味にもつ施主のために、リビングスペースにグランドピアノをレイアウトすることを計画した事例です。 グランドピアノはサイズも大きくかなりのスペースを必要とするため、設計の初期段階からピアノを弾く時間(頻度)や空間の中にレアアウトされたときの見え方(存在感)など細かく検討し配置する必要があります。 この住宅ではダイニングスペースとリビングスペースの中間にグランドピアノを配置して、演奏していない時も空間のオブジェ的な存在として考えました。
近隣に対する遮音は、住宅が立地する環境や、ピアノを趣味で弾くのか、ピアノ教室などの開くのかなどその目的に合わせた遮音計画が必要だと思います。 趣味である時間帯に弾く程度であれば、遮音性能が高い石膏ボード2重張りにしたり、ガラス面からの音漏れがとても大きいので「防音ガラス」や「合わせ真空ガラス」などを窓ガラスに計画することが効果的です。

横山 彰人
建築家
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グランドピアノを中心にした住まいとは
ピアノを置いた部屋の防音、遮音対策や音響の問題は先の専門家の回答が幾通りか出ていますし、技術的には問題ないはずですので、ここではピアノが置かれる部屋のことでお話ししたいと思います。
私が設計で苦労する事のひとつに、ピアノとテレビの置き場所があります。共に部屋に置けば存在感がありすぎるからです。
テレビは消しているときは家具の中にいれ存在を消すこともよくやりますが、ピアノはそういうわけにもいきません。
設計の中でいままで、大学のピアノの先生や、自宅で子供たちに教える先生や子供が趣味でピアノを弾くケースまで経験してきましたが、使用する用途によって部屋の作り方が当然違います。
しかし、グランドピアノを入れて家族でホームコンサートを開く場合には、ホームコンサート用の部屋が別に取れればいいのですが、リビングルームに置きそこで家族そろっての演奏をしようとすると、よほど広さと空間性を計算しないと、混雑して落ち着きの無いリビングになってしまいます。
というのも リビングにはテレビ、ソファー、場合によってはダイニングテーブル,椅子その他家具も入りそこにグランドピアノと、ご主人が演奏するスペースも必要となると、しっかりした設計のレイアウトが必要となります。 参考にしていただければと思います。
分からないところがあれば、事務所にご連絡ください。 横山彰人
(現在のポイント:-pt)
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