対象:住宅設計・構造
回答:6件
四角い家、いいですね!
ボンさん
はじめまして、建築家の八納です。
四角い家、かっこいいですよね。
屋根のついた家にはそのよさもありますが、四角い家もとてもいいと思います。
さて、屋根ですが、四角く見せるために色んな方法があります。
書かれているセッパンは折板と書きますが、物は0.5mmくらいの鋼板で
出来ています。そして折板は屋根の葺き方の1つの形です。そのほかに
瓦棒葺きや立てはぜ葺、など色々とあり、屋根の葺き方で勾配が変わって
きます。折板の場合は勾配をほとんどとらないで葺く事が可能なので
四角い家には向いているかも知れませんね。鋼板以外には、シート防水、
FRP防水、アスファルト防水などたくさんあります。
さて、雨の音と暑さについてですが、折板というより鋼板葺きの屋根に共通
することですが、雨の音は瓦などに較べると大きいですね。もちろん消音
させるために工夫も出来ますが、音はします。ですが、それでうるさくて
たまらないという感じではなく、雨が降っているんだなぁ、と自然を感じる
ことが出来る程度だと思われるくらいでちょうどいいと思いますよ。
それと暑さに関しては、鋼板屋根だからというわけではなく、どういった
断熱工法をとるかで全く変わります。
総合すると、家造りを考える時に、気にいったデザインの建築家を見つけ
その方に色々と相談されながら、写真などを見せてもらうのが一番分かりやすく
信頼できると思いますよ。
参考になりましたら
八納啓造 拝
回答専門家
- 八納 啓造
- (建築家)
- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
世界で一つ「あなただけの幸せな住まい」を共に造りませんか?
私たちの考える家作りの大きな目的は「家族の絆や幸せが育まれること」。そこでこれまで家作りに成功した人たちの「家作りの知恵」をベースに家族が共通の思いを持ち、向き合える住まいをご提案。家族の思いをカタチにします。
八納 啓造が提供する商品・サービス
家づくり全般で分からないことがありましたらいつでもご相談ください
陸屋根のつくりかた
ボンさん、はじめまして。
伊藤朱子アトリエの伊藤です。
住宅雑誌をみて勉強中とのこと、色々な建物の写真を見ることで
イメージを膨らますことは大変いいことだと思います。
さて、四角い家の屋根がどうなっているのか、ということですが
最近では殆ど住宅ではセッパンは使われていないようです。
セッパンは一般的には工場や倉庫の屋根として使われることが
多い素材です。
実際にセッパンで屋根を作った場合、雨の音、夏の暑さの対策が
必要になるでしょう。
ですからあまりおすすめできません。
陸屋根で一番問題になるのは雨に対する対応、つまり防水対策です。
勾配のついた屋根ならば、自然と雨は下に流れます。
ですが陸屋根はパラペットとよばれる立ち上がりが付いていて
屋上部分には防水が施され、本当にわずかな勾配がついているだけです。
このわずかな勾配に沿って雨水を集め、流していきます。
陸屋根の建物はスッキリとした形になります。
写真は木造のアパートメントで陸屋根です。
防水はFRP防水を施してあります。
ご参考になれば幸いです。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
陸屋根の通気について
ブリックス建築設計の柳です。
陸屋根の熱さ対策と木造の耐久性にかかわる、小屋裏換気について
説明させてもらいます。
陸屋根は、勾配屋根と違い小屋裏の換気が取りずらい屋根です。
小屋裏換気は、夏の熱さ対策・木造の耐久性を確保する上で重要な工法です。
この工法は、基礎と外壁の水切り押さえの隙き間から通気をとり、
自然対流で、外壁と柱の間に設けた通気層を貫けて小屋裏へと暖められた空気が昇り
屋根の最頂部に設けた換気口からその空気が抜ける、換気工法です。
この一連の換気により、木造の柱・梁の乾燥を保ちつつ
建物に溜まった夏の熱気を外部へ放出するのです。
陸屋根は、上記の外壁と小屋裏を結ぶ通気ルートが、確保しずらく、ちょとした工夫が必要です。
また、小屋裏の換気口については、勾配屋根と違い、屋根の中央に換気塔を設けことが必要になります。換気塔は、陸屋根の端部で隠れる為、外観上は全く気にしなくても大丈夫な場合が殆どだと思います。
もう少し詳しい話しを、下石神井の家のコラムで紹介していますので、参考にして下さい。
評価・お礼
ボンさん
ありがとうございました。
良い家になる様これからも勉強しようと思います。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
デザインだけでなく施工のことも良く考えて
ボンさん、はじめまして。
design studio bAOBabの鈴木と申します。
陸屋根に関して、みなさんがいろいろと参考意見をおっしゃっていただいているので自分の場合について書かせていただきます。
わたしも四角い家はかっこいいと思うデザインの一つです。デザインしてみたいとも思うのですが、自分が設計する場合、陸屋根はやりません。
なぜなら木造の場合、防水をしっかりやっていても常に紫外線の当る屋根部分については他の部分よりも劣化しやすいし、躯体の動きなどによって防水層を傷めて、それが原因で雨漏りが発生することが考えられるからです。
やはり、屋根は勾配屋根にして屋根材を葺いて仕上げることをおすすめします。そしてできれば庇をできるだけ出す方が良いと思います。外壁材の雨水に対する保護、日射の問題など庇があるかないかで結構変わります。
もうひとつ来年始まる住宅瑕疵担保履行法(義務化)では、陸屋根が保険の対象になるかどうかわかりませんし、対象になっても大きさが限られることも考えられます。
日本の気候、風土を考えればやはり、勾配屋根、庇というものが機能を発揮すると思います。
陸屋根をやる場合、慣れた設計者と施工者を見つけて相談することが大切だと思います。そして万が一瑕疵が発生した場合のことも含めて検討されることをお薦めします。
なんだかネガティブな感じになりましたけど、より良いすまいを作るにはデザイン性と機能性、施工性のバランスをしっかり考えることが大切です。
ご参考頂ければ幸いです。
回答専門家
- 運営 事務局
- (東京都 / 編集部)
- 専門家プロファイル
登録している専門家やQ&Aやコラムといったコンテンツをご紹介
専門家プロファイルに登録をしている皆様の記事や、Q&A、まとめ記事など編集部でピックアップしたものを定期的に配信していきます。よろしくお願いいたします。
運営 事務局が提供する商品・サービス
記事制作に関するご相談
森岡 篤
建築家
3
陸屋根はより慎重に
ボンさん、はじめまして。
パルティータ建築工房の森岡と申します。
四角い家、いいですね。
屋根は、風雨や日射にさらされた過酷な環境で、四角い家の平らな屋根は、勾配屋根に比べ、雨仕舞いが難しく、より慎重につくる必要があります。
水平の屋根では水が溜まってしまうので、水平に見えても必ず緩やかな勾配(1/100〜1/20)がついています。
水平の屋根をつくるのに、大きく、シート防水やFRP防水のような防水でつくる方法と、金属板で葺く方法があります。
防水の場合は、通常、外周にパラペットと呼ばれる壁を立ち上げ、プールのように水を溜め、水を集めて(ドレイン)、放出します。
金属屋根で良く使われる平葺き(一文字葺き)は、勾配が必要で、水平(緩勾配)の屋根には使えません。
金属屋根で緩勾配に使えるのは、立ちハゼ系の、立ちハゼ葺き(スタンディングシーム)、瓦棒葺き、折板(セッパン)等、のみです。
いずれも雨仕舞いの原理は同じで、U型やV型断面の継ぎ目のない長尺(長く製作)で、ある程度水を溜める事が可能で、1方向に流します。
流れる側の端部は、勾配屋根と同じように、樋で水を受け、流します。
立ちハゼ、瓦棒葺き、折板、いずれも性格は似ていますが、折板は高さが高い分、雨には強いです。
夏至近くには、太陽高度が高くなるので、水平の屋根面は非常に高温になり、暑さ対策は重要です。
十分な断熱だけでなく、2重構造で通気(換気)を取ることが必要です。
勾配屋根に比べ、温度差で換気が取りにくいので、難しいと言えます。
金属板屋根は音が出やすいですが、温度対策の2重構造と断熱(吸音)で、かなり和らげることができます。
参考にしていただけましたでしょうか。
ボンさん
勉強になりました
2008/02/20 09:14柳様
とても勉強になりました。
不明な点が全てクリアになりました。
下石神井の家のコラムも拝見し、良いなぁと思いました。
コラムにあったらせん階段の壁は鉄ですか?
ボンさん (静岡県/37歳/男性)
(現在のポイント:1pt)
このQ&Aに類似したQ&A