対象:住宅設計・構造
回答:2件

中舎 重之
建築家
1
築36年の重量鉄骨造
北海道の面積が、四国と九州とを合わせたよりも広く、
回答するにしても、的が絞れません。
築36年の建物を調査するには、重量鉄骨造の耐用年数を60年と仮定して、
残りの24年間を建物が安全に存続できるかを、判断する事に有ります。
築36年とは、昭和54年=1979年の建設に成ります。
昭和56年=1981年に新耐震基準が施行され、此の規準を守る事で、
耐震性能の安全性が担保されます。
此の建物が、新耐震基準より以前の建設なので、耐震性能の確認が
絶対的に不可欠になります。
ただし、此の建物が北海道の太平洋沿岸に位置するのであれば、
耐震性能は、実際の地震により安全を証明されて居ますので、
耐震診断は、不要になります。
此の建物が、遭遇したと思われる地震を古い方から列記します。
1982年:浦河沖地震(M7.1)、 1993年:釧路沖地震(M7.8)
1994年:北海道東方沖地震(M8.1)、 2003年十勝沖地震(M8.0)。
では、上記以外の地域は、北海道の日本海沿岸では、津波の被害がありました。
北海道の内陸部では、1868年の北海道開拓から、現在の150年近く地震とは無縁です。
今後の動きについては、不明です。
地震の話は終わります。
築36年の建物に、最初にすべき工事は、給排水設備の更新です。
次は、鉄骨の錆に関する調査と処理です。残り24年間を保持出来るかの問題です。
最後は、外壁の問題です。寒冷地ですのでALC版は使用していない筈です。
外壁の調査は、工務店や設計事務所ではなく、外壁のメーカーに参加してもらい、
適切なアドバイスの基で、処理されると良いと思います。
2015.4.21 中舎重之 Fax:046-263-9324
評価・お礼

NEGEOさん
2015/04/22 11:57ありがとうございます!質問内容が不十分な中、詳しいご回答ありがとうございました。もう少しだけお伺いできればと思いますので、別途質問をお送りさせていただこうかと思います。

中舎 重之
2015/04/22 13:06評価をいただき、有難う御座います。
文面には、「寒暖の差が激しく降雪のある地域」とありました。
直感的に、「旭川」 を想像しましたが、断定する事は避けました。
鉄骨の錆について、記します。
錆が出ている場合の下地処理は、慎重に、そして丁寧にして下さい。
鉄骨の表面を、ツルツルにしてから、錆止め塗装を行います。
少しでも、錆の痕跡があれば、そこから早い時期に錆が成長します。
新しく施工した錆止め塗装は、古い錆の成長に負けて、
新しい塗装の塗膜を浮き上がらせ、錆止めの抗力が短時間に失われます。
お客様は、人任せにせずに自らの目で、鉄骨の全てを確認して下さい。
塗装は、一般に塗装業者が行うのが普通ですが、
今回の鉄骨の錆止め塗装のみは、鉄骨業者に依頼するか、
信頼できる鉄骨業者に出入りしている、塗装屋を紹介して貰って下さい。
以上です。 2015.4.22 中舎重之
(現在のポイント:1pt)
このQ&Aに類似したQ&A
表示中のコンテンツに関連する専門家サービスランキング