対象:住宅設計・構造
北向きのひな壇で旗竿地50坪を購入予定です。
東南、南西には1.5メートル程土地の高さがあり、住宅が建つ予定です。
また、北西には墓地があり、、という難ありなのですが、
高台で北、北東は開けており、眺望がとても良いです。
リビングを2階にするかどうかで迷っております。高台なので、1階でも眺望は確保できますが、日当りの点で間取りを決めかねている状態です。
是非、アドバイス、事例など頂けると嬉しく思います。
宜しくお願い致します。
camimaiさん ( 東京都 / 女性 / 29歳 )
回答:3件
島崎 義治
建築家
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大変魅力ある敷地ですね。
とてもいい敷地ですね。南側だけではなく、北側も大変魅力ある敷地のようです。
素晴らしい住宅ができるように思います。
道路が南か北か、どちらについているのかがわかりませんので敷地のイメージがつかみにくいのですが、、、、文面から推測いたしますと、北下がりのひな壇で、南側は東と西に住宅が建っている。そうすると道路は南側ではなく北側であると判断できます。北側はほぼ180°眺望が開けているようですが、旗竿敷地ということは北側にも住宅が建つと考えてよろしいですね。北側の住宅の北面に道路がついていて、そこから竿部を通じてご自身の住宅にアクセスすることになりますね。
この前提で考えますと、リビングをどの階に配置するかというよりも、まず検討すべきことは、庭とリビングの方向をどちらに向けることがよいのかが重要なのではないでしょうか。日本では一般的には、つまりハウスメーカーや工務店では南側に庭やリビングの主採光面を設けることになります。一般的な敷地ではそれでもよいのですが、今回のような南も北も魅力のある敷地ではそのようなありふれた考え方ではもったいないと思います。
採光は南から、眺望は北からと、眺望と採光の方向が逆になっていますのでその点をどのように考えて設計するかが最重要事項だと思います。快適性や居住性はその点で決まってしまうように思います。
実は北側の大きなガラス面は夏の強い直射光は入ってきませんので大きなガラス面をとることができ、北側の眺望を見るにもとても快適です。工夫をすれば南からの直射光も取り入れながら北側からの眺望を楽しむような2面型のリビングにすることもできると思います。
庭は樹木のことを考えると南が中心となるかもしれませんが、コート的なものであれば北側の庭もいいものです。
まずはこの点を建築家とじっくり検討されてはいかがでしょうか。
その上で、リビングのレベル(高さ)を検討することになるわけですが、
1階レベルですと何より、庭とのつながりをつくることができます。室内空間と屋外のテラスや庭との一体感のある空間をつくることができます。ただ今回の場合、南側の敷地レベルが高いこと、一般的住宅の場合北側に寄せて建てることを考えると、南側の採光やプライバシーはあまりよくないと考えられます。旗竿地であることを考えますと北側のプライバシーも期待できない可能性が高いです。
2階レベルですと、採光も眺望も同時に確保することができそうです。また、直接庭に出ることはできないですが、樹木の樹冠の位置がちょうどリビングの目の前になり、快適なものとなると思います。1階の個室とリビングのつなぎ方、リビングを2面性を持ったものにするなどデザイン力が必要です。
とても魅力ある敷地だと思いますが、通常のやり方ではその魅力を生かしきれないような気もします。
住宅や建築の計画は総合的な判断が重要となりますので、文面だけからははっきりしたお答えができていないように思います。わからないことがありましたら、ぜひ、ご遠慮なく個別にご相談ください。
ぜひ、いいお住まいになさってください。
島崎義治
/株式会社島崎義治建築設計事務所
2012年、13年グッドデザイン賞を受賞しました
http://architect-studio.com Email:info@architect-studio.com
葛原 千春
建築家
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2階リビングがお薦めです。
東京都内で設計事務所をしております、クロノグラム アーキテクトスタジオの葛原(くずはら)と申します。宜しくお願いいたします。
ご質問拝見いたしました。
リビング階を2階とする方がお薦めです!その理由は・・・
・眺望を最大限活かす。(四季折々、日の光の変化・夜景を楽しむ)・・・毎日のこと
・北向きの大開口には有害な直射光が入りにくく、カーテンなどが不要なことからも、眺望を活かすことが可能。
・写真家や画家さん達の仕事部屋は安定した柔らかい光の入る北向きの部屋とすることからも、落ち着いた雰囲気の部屋にすることが可能。
・南側にブラインドなどで光量の調節が出来るハイサイドライト(高窓)を設ければ、光を入れたい時にも対応が可能
・1階よりも風通しが良い。
・壁のたくさんある個室郡を1階に、壁の少ない吹抜け空間を2階にすることで、構造的に素直で耐震性の高い家にすることが出来る。
・リビングにロフトや吹抜け・天井の高い空間を造ることが可能。
・採光性・通風性・眺望など、環境の良い場所に人は集まる=団欒が増える。(余談ですが、暖炉があると団欒時間がぐっと増え、冬の生活がより楽しくなりますのでお薦めです。)
・家族が時間共有しやすい「朝時間」が気持ちのよい2階で過ごせる方が良い。
・・・などが挙げられます。
上記のようなメリットを最大限活かしつつ、炊事・洗濯・来客対応・防犯などを考慮した間取りにすることは充分に可能です。
袖壁やルーバー・フェンス等で墓地に対する視線をコントロールすることは可能です。
デメリットとしましては、庭続きのリビング・ダイニングに出来ないということです。
菜園や植木、くつろぎ空間などの戸外空間が離れてしまいますが、2階リビングの北向きバルコニーから1階庭に降りれる外階段を設けたり、屋内階段の位置を工夫してアクセスの良さや連続性を持たせることも可能です。1年を通して季節や天候などを考慮し、毎日活用するかどうかも熟慮する必要がございますが、いかがでしょうか?
1階の庭はバスコート(ビューバス)や、玄関正面の大きな開口の先に緑や眺望を取り入れた「眺め」として活用して見るのも良いと思います。
参考に北側採光の部屋やハイサイドの写真をアップしておきますので、ご覧くださいませ。
いづれにしましても、現地を拝見した上で様々な環境条件・法的規制・お住まい方などなど、詳細を検討した上での計画が大切ですね。
もし宜しければ、専門家の立場からぜひアドバイスさせて頂きたいと存じます。お気軽にご連絡くださいませ。(現地拝見・初期相談・ファーストプランは無料とさせて頂きます。)
クロノグラム アーキテクトスタジオ
http://chronogram.fantasia.to/index.html
葛原 千春
Email:
chronogram@indigo.plala.or.jp
上村 美智夫
建築家
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高台の眺望を生かしたリゾート感ある家づくりが可能では
西側の隣地が3m程高い、旗竿敷地に住宅を設計したことがあります。(平塚の家)
旗竿敷地の特徴は、ほぼ4面が隣地又は隣家の囲まれているという点でしょう。一般的にはそのように思われがちな状況の中でも、その特定の敷地に限ってみれば、何らかの光は見えてくるものです。それが今回お尋ねの敷地では、北、北東方向の眺望のような気がします。
南側からの採光の確保のため、できるだけ北側に建物を寄せる案が考えられます。その場合、北側隣地境界線より北側斜線がかかり、2階部分が十分には建てられないケースもあります。なお、北側斜線の規制のない地域もあります。また、この斜線制限は北側隣地への南方向からの日射を確保する為のもので、お互い様のもので、今回お尋ねの敷地も南側からその恩恵を受けることになります。
建物を北側に寄せ、北側斜線も考慮して、1階の屋根部分を全面ルーフバルコニー(ウッドデッキにすることも可能)とし、それと連続して、リビング(ダイニング、キッチン)を計画してはどうでしょうか。ルーフバルコニー越しに、北、北東方向の眺望が常に存分に満喫できます。この場合、2階がLDKとなります。
平塚の家も2階がLDKとなっていて、新築して数年後、西側に1部屋リフォーム(増築)し、その上部を2階のリビングと連続するウッドデッキのルーフバルコニーとしました。このケースの場合、特に見通しの利く眺望等はありませんが、隣家が有りませんので覗かれる等の心配はなく、解放感のあるリラックスできる空間となっています。
現在思い付く案は、建物をできるだけ。北、東、西側の敷地境界線側に寄せ、南側からの日射確保の為、南側をできるだけ空ける案です。南側にまとまった空きが十分確保できない場合は、建物を南側に開いたコの字型とし、小さな中庭を設け、そこから採光する案なども考えられます。
いずれにせよ、その敷地の環境条件を生かした個性的で、住みよい住宅とすることは可能でしょう。今回お尋ねの敷地の場合、北、北東方向の眺望を生かした、傾斜地とも関連して、ちょっと別荘地のようなリゾート感覚をも感じさせる、日常を忘れさせてくれる空間づくりなどの可能性を秘めているようにも思います。
どうか、悔いのない満足できる家づくりとなることを願っています。
少しでも参考になれば幸いです。
参考までに
平塚の家(PAO建築設計ホームページ)
http://www2.gol.com/users/paoarchi/hir_jirei-1.html
リフォーム/平塚の家(PAO建築設計ホームページ)
http://www2.gol.com/users/paoarchi/jilei-reform/hra-reform/hra_re1.html
(現在のポイント:-pt)
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