婚約破棄の要件ならびに慰謝料請求について

◆結婚を前提にお付き合いしている彼がいて、今年1月初旬に会ったのを最後に電話やメールが全く音信不通になりました。

※結婚前提と婚約は違いますので、あなたの認識の中で結婚前提であれば婚約と言う解釈にはなりません。


◆結婚式そのものはしない方針でしたので、結納といった形をとっていないので正式な婚約と言えるものかも含めて分からないので、ご相談させていただきました。

※仮に結婚前提と言う関係でも、結納金の支払いがある、婚約指輪の交付がある、双方記入済みの婚姻届がある…などが存在する場合は、婚約と位置付けることが可能な場合があります。


◆彼は、転職を考えており、今年3月に転職が決まるかどうかはっきりする時期と言っていたので、「入籍のタイミングは、それまで待って欲しい」と言われていました。

※何らかの形で記入できていれば有利になる可能性があります。


◆去年5月に、「彼から両親に紹介したいので、会って欲しい」と言われました(実質的なプロポーズになるのでしょうか？？)。

※プロポーズになりません。


◆上記のようなお付き合いは、「婚約」していたと言えますか？

※婚約に該当しない可能性が高いです。


◆また別れ話もなく一方的な音信不通といったフェイドアウトは、「婚約破棄」に相当しますか？

※婚約破棄をする場合、婚約を破棄する旨を提示してもらわないといけません。


◆連絡のとれないこの2か月、精神的な苦痛があり、体調も不良となりました。

※体調の善し悪しは請求作業に影響しないので、一日も早く良くなってください。


◆精神的な苦痛による婚約破棄の慰謝料の手続きが出来るとしたら、どのような手続きをとったらよいのかお教え下さい。

※婚約状態にあることを立証できる材料を揃え、相手に婚約を破棄する意思があるのかを確認し、慰謝料を請求します。



【所見】

少々厳しい意見になりましたが、彼に婚約している意思があり、それでもなお婚約を破棄したいというのであれば婚約破棄に該当しますので慰謝料請求に妥当性があります。

おそらく５０万円程度の慰謝料が取れるでしょう。

しかし、現状何も言わずに音信不通になっているということは、彼が婚約しているという認識がないのだと思います。

婚約を否認された場合、婚約していることを立証する責任はあなたにあるわけです。

立証できなければ請求に妥当性がないので、請求するだけお金も労力も無駄になってしまいます。

彼に会って諸々確認してみてください。