対象:住宅設計・構造
今度家を新しく新築しようと思ってます。
準防火地域の耐火建築物で角地なのでかなり敷地面積いっぱいに建てられるみたいですが…
昔ながらの商店街なので現在は隣とかなり近づいています。
設計段階で隣の家と40cm位(実寸で設計図では60cm離す予定)になってますが
その隣の家の方向に窓を作りたいです。
隣に向かって右手にも窓はあるのですが風が抜けて行く為にもう一つ欲しいです。
40cm位で風は通るのか?あと湿気は大丈夫なのか知りたいです。
設計士さんは大丈夫と言われるのですがチョット心配なので教えて下さい。
tuyoさん ( 佐賀県 / 男性 / 34歳 )
回答:1件

佐山 希人
建築家
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空気が動く工夫をされてみてはいかがでしょうか。
神奈川県で一級建築士事務所を営んでおります佐山と申します。
回答しますので参考にしてみてください。
ご質問の内容だけでは状況把握が難しいところですが、シンプルに「40cmの空間で風が通るか?」という質問に変えると「通ります」と言い切ることはできます。
ご存じでしょうが、一般的に外壁内の通気層は10mm〜20mm程度です。
その隙間で外壁内を通気させ、湿気や水分で構造躯体が痛まないように、乾燥状態に保つことを目的としています。
壁体内通気の仕組みと隣家との離れは同じ扱いにはできないでしょうが空気は動きます。
tuyoさんが心配されているのは、夏の暑いときに窓を開けて空気を動かしたいということでしょうか。
仮にそうだとしたら、窓に役割を持たせて考えてみることも一考です。
風を入れる窓、風を抜く窓それぞれ役割を持たせて設計することは可能です。
水も空気も温度差がある場合、同じ温度になろうとする性質を持っています。
ある空間が外気温よりも高いときに窓を開けると温度の低い外気は下の方にある窓から入り込んできます。
そして、温度の高い室内の空気は高い窓から抜けていきます。
風が無くても自然現象で空気が動き外気温と同じになろうと動きます。
この現象は、窓が一つの場合でも起きます。
一つの窓の下の方から冷たい空気が入り、窓の高い方から熱い空気は出て行きます。
この性質を利用して、風を入れたい窓は低い位置に、風を抜きたい窓は高い位置にと開口部をデザインすることで空気のもつ性質を利用して換気することが可能になります。
これは重力換気と言いまして、積極的にデザインすると夏の暑さはかなり改善できます。
また、一つの部屋では暑さはやはり上からたまっていきます。
人が生活している部分よりも上で自然に熱が抜けていくように窓をデザインするだけで改善されていきます。
例えば、吹き抜け空間で上に空気が抜ける窓、下に空気が入ってくる窓という役割を明確にしてデザインすると夏はかなり有効です。
参考になりましたでしょうか。
40cmの隙間で風は通るかということはご心配でしょうが、工夫次第では快適な空間に仕立てることは可能ですので設計士さんと一緒に良い住まいをつくってください。
佐山建築研究所 一級建築士事務所
http://vivid-style.com/
評価・お礼

tuyoさん
2011/01/27 10:11ありがとうございます。参考になりました。相談・検討してみます。
(現在のポイント:-pt)
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